新製品発売&HPリニューアル記念 対談企画【松岡修造の「夢をかなえる!」】松岡 修造×反町 秀樹

第11回教育論 座右の銘

若者を 中小企業を 日本経済を もっと元気に!
アクティブの代名詞「松岡修造」の思考から
対談を通してそのヒントを探る

反町:今回は教育論についてお話を伺いたいと思います。

松岡さんはいろいろな場面で多くの子供たちと接する機会があると思いますが、子供たちへの教育に対する想いを聞かせていただけますか?


松岡:僕が子供の頃と今とでは時代が違うので仕方がないのですが、今の子供たちに将来の夢を聞いても現実的に考えすぎて答えられない子供が多くみられます。

子供なのだから叶うかなわないを考えず、いろんな夢を持って欲しいし、失敗を恐れずにどんなことでも挑戦して欲しい。

でも、今の子供たちはいい意味でも悪い意味でも情報がありすぎて、やる前から無理だと諦めてしまう子が多い。もっと自分に自信を持って失敗しても「大丈夫。次!」と言えるようになってもらいたいですね。


反町:なるほど。


松岡:「修造チャレンジトップジュニアキャンプ」ではテニスの技術的なことはもちろんですが、メンタル面も重視しています。

将来世界で戦うテニスプレーヤーになりたいのであれば、コートの中でも、またコート外でも自分を表現しアピールすることができなければ、たとえ技術があっても年間を通して世界で戦うことはできません。だから、僕の合宿ではジュニアのころから自分を表現させるトレーニングしています。

それはあえて彼らにとって嫌なこと、一番やりたくないことをさせるのです。たとえば、全員の前で英語でスピーチをさせるとか、いきなり音楽が鳴って思ったままに踊れという指示を出したり…。

でもそれは英語が話せなくても、踊りがうまく踊れなくてもまったく問題ないのです。

大切なのは、一言何でもいいから話そうと努力する、なんとかリズムだけも取ろうとする努力、そういったことが大事なのです。失敗を恐れずになんとかして相手に伝える、そういう頑張りは必ず相手にも伝わるし、殻を破って相手に伝えられた自分に自信がつくはずだと僕は思っています。

子供の頃の失敗は許される失敗。失敗してもそこから学び次につなげればいいのです。


反町:素晴らしいです。

僕にも小さい子供がいますが、今の子供には今の子供にしかない良さがあると思うのですが、大人もそうですがリスクを取らない人が非常に増えた気がします。

成功しなくてもいいからとにかく失敗だけはしたくないって人が非常に多くてリスクをとって挑戦した人にしか得られない素晴らしさをみんな忘れているようです。

松岡さんはとにかく本人に選択させることが大切だとおっしゃいますね。

リスクをとらせて挑戦させること、まさに「修造チャレンジ」というくらいですから子供たちに良き経験の場を提供されておられるわけですね。


松岡:子供達には「失敗したらガッポーズだ!」と言っています。

失敗して下を向いて「やらなければよかった」と後悔するのではなく、失敗したら「よーし、じゃぁ次はこうやってみよう!」と失敗から学ぶことができたのだから、ガッツポーズで次にトライするんです。


反町:なるほど、失敗したらガッツポーズ?!

同じ失敗を二度しなきゃいいんですね。

私たちの社是の中にも「悪いことは良いことだ」というのがあるんですけど、まさにそういうことですね。

悪いことがあったお陰で勉強になった、でも良いことは悪いことで、良いことがあったせいでいい気になって失敗してしまうこともある。だから悪いことはいいことだと同じ考え方ですね、ああなるほど非常に共感しますね。

ところで話は変わりますが、松岡さんの座右の銘を教えていただけますか?


対談風景1


松岡:「一所懸命」です。

普通は「一生懸命」ですが、僕の小学校の担任の先生が教えてくださったのは「一所懸命」でした。

1つのところに命を懸ける。これが僕のすべての基盤になっています。


反町:一所懸命、良い言葉ですね。

1つのところに命を懸ける!なるほど、先ほどの流れの中で一つのところに命をかけるからこそ松岡さんの熱が熱くなる。

その熱さがみんなを元気にするということですね。ありがとうございます。非常に良く理解できました。

それでは次の質問です。最近松岡さんのマイブーム、趣味ですとか松岡さんが凝っているものっておありですか?


松岡:よく取材でも「趣味は何ですか?」という質問をされることがあるのですが、この質問が一番困ってしまいますね。

普通は「○○集め」とか「ゴルフ」とかなのでしょうが、そうですねぇ、あえて挙げるとすれば、やはり「食べること」と「応援すること」でしょうか。


反町:「食べること」と「応援すること」?

いやぁ、何年前でしょうかフェドカップ。

フェドカップでしたよね。伊達公子さんを応援している松岡さんの姿を生放送のテレビで見ていて松岡修造さんってすごい人だなぁって思って感激したのを鮮明に覚えています。

まさに日本の応援団長ですね。


対談風景1


松岡:僕は熱く大声でずっと応援しているイメージが皆さんにあるようですが、大声を出して「頑張れー!」って言い続けるだけが応援ではないと僕は思っています。すごく静かであってもめちゃくちゃ熱い心を持ってる人もいて、その人なりの自分の出し方、伝え方っていうのを見つけてくのが大切かなと思うんですよね。


反町:あぁなるほど誰もが、松岡さんみたいに元気にやれるわけではないけれどもとにかく自分のやり方で気持ちをしっかり伝えることからやればいいってことですね。

それでみんなが元気になってその元気な様子を見てまた自分も元気になるという善循環ができたら素晴らしいですね。

ありがとうございました。


次回:ありがとう(最終回)

新製品発売&HPリニューアル記念 対談企画【松岡修造の「夢をかなえる!」】松岡 修造×反町 秀樹

Profile

松岡 修造ソリマチイメージキャラクター

1967年東京都生まれ。10歳から本格的にテニスをはじめ、慶応義塾高校2年生の時にテニスの名門校である福岡県の柳川高校へ編入。

その後、単身で米フロリダ州タンパへ渡り、86年プロに転向。ケガに苦しみながらも92年6月にはシングルス世界ランキング46位(自己最高)に。95年にはウィンブルドンで日本人男子として62年ぶりとなるベスト8に進出。

98年春に現役を退いた後は、テニス活性化プロジェクト「修造チャレンジ」を設立し、ジュニアの育成とテニス界の発展のため力を尽くす。2004年から「報道ステーション」(テレビ朝日系)に「スポーツの顔」として出演。その他、数多くの番組でスポーツキャスターとして活躍。

「ソリマチのイメージキャラクター」に就任して今年で7年目を迎えている。

反町 秀樹ソリマチ株式会社 代表取締役社長

1965年新潟県生まれ。89年、監査法人KPMGピートマーウィック国際税務部に入社、都市銀行系のシンクタンクで経営コンサルティング業務などに従事。

94年、ソリマチ情報センター(現ソリマチ)の取締役に就任。同年、反町秀樹税理士事務所を開業。03年7月、ソリマチ株式会社の代表取締役に就任。税理士でありITコーディネータでもある。

著書は「スモールビジネスファイナンス革命」(プレジデント社)など多数。

Buck number

第10回
第10回:日本一&長岡花火

第9回
第9回:野菜 食育

第8回
第8回:本気

第7回
第7回:ひまわりレター

第6回
第6回:名刺


 

Topへ戻る