有限会社 横田農場 横田 修一
茨城県の稲作農家。設立1996年、1998年からインターネットでの直売を始める。社員7名、パート1名、アルバイト若干名。全員のチームワークで効率的な作業を心がける。稲作のほか、手作りの米粉スイーツの販売や、子供のための自然体験学習活動「田んぼの学校」などの地域との交流イベントにも力を入れている。
農産物:水稲100ha(うち委託10ha) / 米粉、米粉スイーツ
掲載日:2012/11/10
経営のこだわり
- 横田さんの経営のこだわりを教えて下さい
- 横田さん:うーん、実はそれほど人に自慢できるようなこだわりはないんです。というのも、これまで規模を拡大していくのに精一杯で、そういったことを考える余裕がなかったんですよ。
- でも、その中であえて挙げるとすれば父が言っていた「自分の米を自分の名前で売りたい」ということかな。販売ルートに力を入れています。直売といってもどんな風に売ればいいのか解らず、インターネット通販からスタートして試行錯誤を重ねてきました。
- 「自分で売る」ことで、よりいいものを作ろう!という責任が生まれるように思いますね。お客さんの声が直接届くようになって商品のことをより深く考えるようになったので、今の横田農場のお米は、お客さんに育ててもらったと言っても過言ではないでしょうね。
- なるほど。では今も直売にこだわっていらっしゃるんですか?
- 横田さん:今は直売以外にも、地元のスーパーにお米を置いて頂いたりしていますよ。震災の時に物流がストップしてしまい、その時とにかくあるだけ棚に並べました。
- 様々な葛藤はありましたが、それを機に知名度や売上が上がったように思います。また風評被害という面で正直インターネット直売は思わしくない状況になったのですが、地域の皆さんに支えられたので感謝しています。
- そうだったんですね。他にも、横田農場さんは米粉スイーツがとても人気ですよね。
- 横田さん:米粉スイーツは妻が主だって取り組んでいます。「毎日食べさせたい子供のおやつ」というコンセプトだそうです。本人がいないところで褒めるのもなんですが、これも新しい提案で、ありがたいことにご好評頂いているんです。
- 米粉スイーツをきっかけにお米を知ってもらったりという効果もありますよ。
ソフトの導入にあたって
- パソコンを使って経営管理をされようと思ったきっかけはなんですか?
- 横田さん:20年前に農業をやると言った時、母が協力してくることになって、農家として体制を整えなくてはということで複式簿記の勉強を始めてくれました。
- 丁度同じ時期にソリマチさんの農業簿記の存在を知ったので、思い切ってパソコンと一緒に購入したんです。それまでは手で帳簿を付けて白色申告をしていました。
- そうだったのですね。横田さんは農業簿記以外にも弊社ソフトをお使い頂いていますよね。
- 横田さん:はい。農業日誌と給料王を使っています。農業日誌は、社員全員のその日の作業を記録するのに使います。どれくらいの作業をどのくらいの時間でできるか解るのがいいですね。その作業記録を研究機関に提供させて頂いたりもしています。
- あと、元々は農業日誌を使って給与計算をしていたんです。それが、加工業(後述)を始めてからパートさんを雇ったり残業が増えたりと複雑になったので、給料王を導入する事にしました。
ソフト導入のメリット
- 複数のソフトをご利用頂いていますが、「良かった」と思えたのはどんなことですか?
- 横田さん:やっぱり計算ミスなく、申告書を出せたり、給与計算できたりするのがいいですね。特に、給料王に関しては連携しているタイムレコーダーも一緒に導入したので、農業日誌で勤怠管理をしていた時よりもとても楽になりました。
- ソフト自体のインターフェースが似ているので、そこまで違和感なく3つのソフトを使うことが出来ているのもソリマチのソフトを使っているメリットかなと思います。
- やっぱり従業員を雇用している農業経営には給料王は必須でしょうね。
- 今の経営に役立っていますか?
- 平石さん:はい。儲かっているかどうか農業簿記を使って毎月チェックできるし、お客様への請求書や宅配印刷は販売王が役立っているし、従業員の給与計算は給料王のボタン一つで給与明細が出てくるし、本当に楽になって助かっています。
今後の経営展開
- では、この先横田農場様が目指す農業の形を教えて下さい。
- 横田さん:そうですね、これからも規模を拡大していきたいです。先ほども言いましたが、この地域にはとにかく担い手が少なく、農業をやめていく人が多いんです。ですから規模拡大はしやすいですが、先輩方に「教わる機会」を失うことはとても残念なことです。
- あくまで「地域の担い手」にすぎないかもしれませんが、この地域の農業に貢献できればと思います。 地域の貢献と言えば、地域の子供たちを集めて「田んぼの学校」をやってます。田んぼを遊びと学びの場として活用する環境教育なんです。地域とともに成長する横田農場でありたいと思ってます。
- 規模を拡大していくことは大変ではないですか?
- 横田さん:勿論大変です。田んぼの面積が増えても、人や機械が増えるわけではないですから。その中で、少ない人数、機械で拡大に対応することを常に考えています。田植え機とコンバインは1台ずつで、毎日休みなく動かせるように皆でサポートしているんです。いつも効率性を意識して創意工夫を心がけ、変わっていく環境に対応できるようにしています。
- 最後に横田さんの「座右の銘」を教えてください。
- 横田さん:特に個人的に大事にしている座右の銘というのは無いのですが、会社としてのビジョンであれば「皆の笑顔のために」ですね。お客様、会社の仲間、地域の皆さん、皆が笑顔になれるような農業を今後も続けて行きたいです。
横田さん、ありがとうございました。お土産に購入したふわふわの米粉シフォンは、会社でも大人気でした!(^-^)
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