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おんすけと学ぶ税務情報
大人になるために避けてとおれない、けれど難しいお金や税金のこと。本コラムでは、経営者や経理担当者のみなさんが子どもとお話をするきっかけになるように、身近な事例を取り上げて解説します。 第2回では、直近の税制改正の内容も踏まえて、ライフイベントと税金の関係について考えてみましょう。人生は選択の連続といいますが、所得税という税金が個人を対象にしている以上、ライフイベントと税金は切っても切り離せない関係にあるのです。 個人を対象にした税金:所得税 所得税は,個人が暦年(1年間)に得た所得を10種類に区分して税金を課すしくみとなっています。所得を区分する理由は、所得の性質によって「税を担う力(担税力といいます)」が異なるためです。たとえば、資産から生じた所得は担税力が高く、勤労から生じた所得は担税力が低いと考えられています。 (参考)クリエイターと税金[第1回]:人も税も中身が肝心?クリエイターが独立前に稼ぐ「お金の性質の違い」について解説 所得税は個人に対して課されますが、家族の構成や本人の状況などは個人によりさまざま...
IT・ガジェット情報
2022年、テクノロジー界の巨人であり、スペースX、テスラのCEOとして知られるイーロン・マスク氏がTwitterを買収しました。この買収は、多くの人々にとって驚きであり、SNS業界においても大きな話題となりました。彼は買収後の2023年7月24日、Twitterの名称を「X」に変更。これによりさらに多くの変化が生じています。 この名称変更は単なる表面的なものではありません。それはTwitterというブランドが持っていたアイデンティティ、文化を捨て去ることで、そこにいるユーザーにも大きな影響をもたらしました。新しい名前「X」は、イーロン・マスク氏が目指す未来に対する新しいビジョンを象徴しています。このビジョンには、マネタイズ戦略の変更、ユーザーエクスペリエンスの向上、そしてプラットフォーム全体の機能拡張が含まれています。 この買収とリブランディングによって、Twitterはただのソーシャルメディアから、より大きな野望を持つ「X」という新たな存在へと生まれ変わろうとしています。この変化が、今後数年でどのように展開していくのか、多くの人々が注目しています。 ...
税務ニュース
2023年10月からスタートする消費税インボイス制度への移行が迫る中、電子インボイス(デジタルインボイス)への関心が高まっています。 本コラムでは、事業者のバックオフィス業務の効率化や生産性の向上を図る観点から普及が進められている電子インボイスのしくみや今後の課題について、やさしく解説します。 電子インボイス導入のきっかけ 電子インボイス導入のきっかけはコロナ禍といわれています。 新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大により、リモートワーク環境での請求業務への対応が課題になりました。これを契機にデジタル化(Digitalization)の必要性が認識され、官民連携のもと電子インボイス導入に向けての取組みがはじまりました。 2020年7月、会計・業務システムベンダーなどの民間が中心となり電子インボイス推進協議会(EIPA:E-Invoice Promotion Association、現「デジタルインボイス推進協議会」)が設立されました。2021年9月のデジタル庁の発足を経て、標準化された電子インボイスの普及を図るフェーズに至っています。現在は...
税務ニュース
インボイス制度がスタートすると、バスや電車などの交通機関を利用した場合でも、その都度インボイスの交付を受ける必要があるのでしょうか?また、会社が従業員に対して通勤手当や日当などを支給した場合、従業員はインボイス事業者ではないため、会社はインボイスの交付を受けることはできません。このような場合にはどうしたらよいのでしょうか? 本コラムでは、通勤手当・日当などの交通費にまつわるインボイス制度の特例について、やさしく解説します。 消費税の計算の仕組みのキホン まず、消費税の計算の仕組みについて、簡単におさらいしましょう。 消費税の仕入税額控除 消費税の納税義務がある課税事業者の場合、消費税の納税額は、売上に含まれる預かった消費税から、仕入や経費に含まれる支払った消費税を差し引いて計算します。この仕組みを「仕入税額控除」といいます。 仕入税額控除が認められる要件 この「仕入税額控除」が認められるためには、法律で定められたルールがあります。消費税法では、帳簿および請求書(インボイス)の両方の保存が要件とされています。つまり、インボイスを受領する側は、イン...
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2025.08.01 中小企業おすすめ情報
近年、NPO法人を取り巻く社会環境は大きく変化しており、透明性や説明責任に対する社会からの期待はますます高まっています。これまで所轄庁に提出する事業報告書が中心だった情報開示において、近年では寄付者やボランティア、地域住民、企業、行政関係者といった多様なステークホルダーに向けた、自主的で積極的な情報発信が求められるようになりました。 その手段として注目されているのが、アニュアルレポートやステークホルダー向け報告書の作成です。形式や名称は様々ですので、この記事では関係者に対する事業報告を総称して「年次報告書等」と記載します。この年次報告書等は組織の活動成果や理念、将来ビジョンを伝えるツールとして機能し、NPO法人の信頼性やブランド価値を高める重要な役割を担っています。 今回は、年次報告書等を作成する際の基本的な考え方から、実務上の留意点、そして実践的な構成の工夫までを解説します。 法律で求められる情報開示 全てのNPO法人は、特定非営利活動促進法28条に基づき、毎事業年度終了後3ヶ月以内に所轄庁へ提出すべき事業報告書等があります。具体的には、事業報告書、計算書類(=活動計算書...
2025.05.26 社会保険ワンポイントコラム
NPO法人は毎事業年度の初日から3ヶ月以内に前事業年度の事業報告書等を所轄庁に提出する義務があります。これは所轄庁の管理のためではなく、市民への情報公開が目的です。提出された書類は一般公開され、5年間は閲覧・謄写が可能となります。 このように、事業報告書はNPO法人の制度を支える重要な書類の一つです。そこで今回は、事業報告書の基本的な知識や提出が遅れた場合のリスクなどについて解説します。 提出が必要な7種類の書類 NPO法人が所轄庁に毎期提出しなければならない書類は次の7点です。 事業報告書 活動計算書 貸借対照表 計算書類の注記 財産目録 前事業年度の年間役員名簿 前事業年度末日における社員のうち10人以上の者の名簿 ここからは各書類の要点について解説しますが、2~5は計算書類のため割愛します。まず、事業報告書には各事業の成果や実施状況を定款の事業名ごとに記載します。記載例は次の通りです。なお、その他事業を実施している場合は区分して記載します。 続いて前事業年度の年間役員名簿ですが、理事及び監事の全員の役職名、氏名、住所又は居所、就任期間、報酬を...
2025.05.23 税務ニュース
近年、フリーランスや個人事業主も活用できる資金調達手段として注目されているクラウドファンディング。何回かの連載で、フリーランスや個人事業主が知っておきたいクラウドファンディングのしくみと税金について解説します。 第7回では、サークルや劇団などの任意団体が実施するクラウドファンディングにスポットをあててみましょう。 なお、執筆時点において、寄附型クラウドファンディングを実施できるのは、公益法人や認定NPO法人など、税制優遇を受けることができる特定の法人格に限定されており、個人や任意団体などは利用できない場合がほとんどです。 そのため本コラムでは、寄付型クラウドファンディングそのものではなく、任意団体が寄附や贈与を受けた場合を想定して解説します。 任意団体とは? 任意団体とは、同じ目的をもった複数人によりつくられた、個人でもなく法人でもない「人の集まり」のことです。任意団体は、個人で活動する・法人を設立する以外の第3の選択肢であり、非営利活動の出発点として活用されることも多い形態です。 任意団体は、認定や届出によりつくられるものではなく、また、その名のとおり「任意」で活動す...
2025.03.26 中小企業おすすめ情報
NPO法人から相談を受けることが多くありますが、中には社員総会や理事会が開催されていない、必要な決議事項がなされていないなど、運営が適正に行われていないケースも見受けられます。これはNPO法人の社員や理事の多くが無報酬で関わっていることも一つの原因であると思います。しかし、事業報告書が3年以上連続で未提出の場合はNPO法人の認証が取り消されるなど、ガバナンスが不適切だと法人運営において大きなリスクが生じます。そこで、今回はNPO法人におけるガバナンスの重要性と、適切な運営のために必要なポイントを解説します。 NPO法人の組織形態 NPO法人の運営は、①社員総会、②理事会、③事務局の3つの組織が中心となり運営されています。それぞれの役割について解説していきます。 ① 社員総会 社員総会はNPO法人の最高意思決定機関であり、社員が集まり重要な決定を行います。なお、NPO法人における社員とは総会における表決権を有する会員のことであり、従業員などとは異なります。社員総会での決議事項は定款によりますが、定款の変更や解散・合併については、NPO法により必ず社員総会での決議が必要と定められて...
2024.11.27 税務ニュース
NPO法人は営利を目的とせず、社会的な課題の解決や公益の増進を目指して活動する組織です。この非営利という言葉から、NPO法人は利益を出してはいけないと誤解されることもありますが、収益を上げることは問題ありません。NPO法における非営利とは、収益を私的に分配せず、組織の目的達成のために再投資するという意味です。 この収益の分配について、理事や職員に賞与を支給することが利益の分配に当たるのではないかという質問を受けることがあります。そこで、今回はNPO法人が賞与を支給する際の注意点について解説します。 NPO法人が支払う賞与とは NPO法人が賞与を支給すること自体は法律上問題ありませんが、内部規程の整備や金額の妥当性などに注意する必要があります。具体的には、内部規程に賞与に関する事項を盛り込んだ上で規程に従って支給することや、支給金額に合理性があるかという点に気を付けて下さい。 一般的に、賞与には定期賞与と決算賞与の二種類があります。定期賞与は、定期的に支給される賞与であり、一般的には年に1回または2回、一定の時期に支給されます。定期賞与は基本給をベースに支給額を決定することが...
2024.09.26 税務ニュース
近年、ふるさと納税に対する関心が高まっており、年々寄付額が増加しています。2015年度では受入件数が726万件で受入額が1652億円だったものが、2023年度には受入件数が5894万件で受入額が1兆1175億円となり初めて1兆円を突破しました。(図表1) 図表1:ふるさと納税の受入額及び受入件数 (出展:総務省自治税務局市町村税課「ふるさと納税に関する現況調査結果」より筆者作成) ふるさと納税の拡大により、ふるさと納税が重要な財源の一つになっている自治体もあります。また、ふるさと納税の返礼品に採用されることで、大きく売り上げを伸ばす事業者も存在します。NPO法人が取り扱う商品やサービスでもふるさと納税の返礼品に採用されている例もあり、収入増加の一つの選択肢として検討する価値があるでしょう。 ふるさと納税の新たな動きと具体例 最近のふるさと納税の動向として、無形の返礼品の増加が挙げられます。例えば、新潟県湯沢町はフジロックフェスティバルの入場券を返礼品の一つにしています。このようにイベント等の入場券を返礼品にすることで、地域に人を呼び込み、食事や宿泊などへの波及効果などが期待さ...
2024.07.29 税務ニュース
2023年10月1日から適格請求書保存方式(インボイス制度)がスタートし、適格請求書発行事業者の登録を行ったNPO法人も多いと思います。しかし、経理の現場では混乱も少なくなく、スムーズな船出とは言えない状況です。今回はインボイス登録を行なった団体と行わなかった団体の事例をそれぞれ紹介し、現場にどのような影響があり、今後検討が必要であろうと思われる事項について解説します。 インボイス登録を行なった事業者 まず、就労継続支援B型作業所を運営するNPO法人がインボイス登録を実施した事例をご紹介します。このNPO法人では、一般企業からの軽作業などを請け負っており、取引先との間において消費税負担の問題が生じることとなりました。このNPO法人では、取引先との協議などを経てインボイス登録することとなりました。インボイス制度導入前から作業の単価に変動はないためNPO法人の負担が増えますが、想定される税負担を試算し、納税資金を確保できるよう準備しています。 インボイス登録を行わなかった事業者 障害福祉サービスを行うNPO法人でもインボイス登録をしていないケースがあります。この団体は自立訓練を中心...
2024.05.13 税務ニュース
3月決算のNPO法人は、5、6月は社員総会や事業報告書の準備などで忙しくなる時期だと思います。役員報酬については社員総会または理事会で決定することになりますが、金額を変更するかなど検討されているNPO法人もあるでしょう。 特に収益事業を行っているNPO法人においては、NPO法の規定だけでなく法人税法など税務上の取り扱いも理解した上で役員報酬を決定する必要があります。税務上の取り扱いを正しく理解していないと、支給した役員報酬が損金(税務上の経費)として認められないといったことも起こり得ます。 今回は役員報酬に関するポイントをNPO法と税務の目線から解説します。 NPO法と役員報酬 まず、役員報酬を受けることができる役員は総数のうち1/3以下です。これはNPO法において定められているため、順守する必要があります。ここで言う役員とは、理事と監事のことを指します。ただ、NPOにおいては理事が従業員を兼務して現場の仕事に従事していることも珍しくありません。このような場合まで規制することは合理的ではないため、従業員を兼務する理事に対して従業員として支払った給与については対象とはなりませ...
2024.03.08 税務ニュース
3月決算のNPO法人は決算が近づいており、決算準備を進めているところだと思います。株式会社などでも決算作業は手間がかかりますが、NPO法人の場合は非営利法人特有の論点もあり、専門知識も必要となります。 今回は、私が相談を受けた事例なども参考に、決算や税務申告の注意点などについて解説します。 社員(正会員)の会費の未収はないか 社員(正会員)に対して会費を設定しているNPO法人も多いと思います。会費の支払い方法については法人それぞれが定めることが可能ですが、社員総会の際に会費を回収している団体もあります。このような場合、社員総会に欠席した正会員の会費が未入金となっている例がよく見られます。 3月決算の場合には、5~6月に社員総会を開催する場合が多いと思いますが、2023年度の会費の未入金がないか確認しておきましょう。万が一、未入金となっている会員がいる場合には、早急に会費の支払いを依頼して3月末までに回収するようにして下さい。なお、決算時点で未入金がある場合「未収入金 / 正会員受取会費」として未収計上する必要があるので、計上漏れのないように注意しましょう。 各事業の区分は適...
2024.01.09 税務ニュース
NPO法人においても株式会社などと同様に、定款は組織の基本原則が記載された重要な書類です。定款に必ず記載すべき事項を必要的記載事項といい、目的や名称など14項目が定められています。所轄庁のホームページなどで定款の見本が公開されており、これらを参考に定款を作成する場合は必要的記載事項を漏らすことはないでしょう。 しかし、見本通りに作成すると運営上の不都合が生じる場合もあり、相談の中で定款の見直しを検討するNPO法人もありました。定款変更をする場合は所轄庁への届出や登記などを伴うため、設立の時点で将来的に見直しの可能性が少ない定款を作成しておくことが望ましいです。今回はNPO法人の定款で検討すべきポイントなどを解説します。 事務所の所在地 定款には主たる事務所の所在地を必ず記載する必要があります。ただし、記載が必要となるのは市区町村までです。入居するビルの部屋番号まで定款に記載している例もありますが、これでは近くに移転した場合にも定款変更が必要となり、手続きの手間や費用が発生します。そのため、基本的には市区町村まで記載すれば問題ないでしょう。 目的及び特定非営利活動の...
2023.11.06 税務ニュース
NPO法人は社会課題解決などのために重要な役割を果たしていますが、人材や資金などリソースをいかに活用するかが事業を継続する上で重要なポイントです。特に経理は、専任の経理スタッフを持たないNPO法人もあり、悩みを抱えている団体も多いでしょう。経理業務を効率化することで団体のリソースをより事業に投下できることにも繋がります。今回は、経理業務を軽減・効率化するための具体策を解説します。 ネットバンキングの活用 銀行口座を開設していても、インターネットバンキングを利用していないNPO法人も多くあります。特に小規模のNPO法人では専任の経理担当者を置いていないことも多いですが、経理の負担を減らす意味でもネットバンキングの開設は必要だと思います。ネットバンキングであれば時間に関わらず振込作業などが可能ですし、振込のために窓口やATMに並ぶ必要もなくなります。 また、ネットバンキングを活用することで経費削減に繋がる場合もあります。窓口やATMでの振り込みに比べてネットバンキングでの手数料の方が安いことが多いですし、ネット専業銀行では振込手数料がかなり安く抑えられています。 部門...
2023.08.02 税務ニュース
NPO法人は収益事業を行っている場合にのみ法人税の納税義務が生じます。設立時から収益事業を行っている場合には注意点は少ないですが、設立後に収益事業を開始または廃止する場合には注意が必要です。誤った認識をしていると申告漏れに繋がる可能性もあるため、正しく理解するようにしましょう。 法人税の納税義務が生じる場合 NPO法人は、次に記載している事業を継続して行う場合に、収益事業を行っているものとして法人税の納税義務が生じます。ただし、該当する事業が行われたとしても、それが継続して行われていなければ課税の対象にはなりません。例えば、通常は物販事業を行っていない団体が単発でイベントに出店して物販を行ったなどの場合には申告の必要はありません。 収益事業の34業種 物品販売業、不動産販売業、金銭貸付業、物品貸付業、不動産貸付業、製造業、通信業、運送業、倉庫業、請負業、印刷業、出版業、写真業、席貸業、旅館業、料理飲食店業、周旋業、代理業、仲立業、問屋業、鉱業、土石採取業、浴場業、理容業、美容業、興行業、遊技所業、遊覧所業、医療保健業、技芸教授業、駐車場業、信用保証業、無体財産権の提供等を...
2023.05.31 税務ニュース
NPO法人の資金調達方法の一つに補助金や助成金があります。受益者負担が成り立ちにくい領域で事業活動を行っているNPO法人にとっては、補助金や助成金が重要な財源となっている場合も少なくありません。そこで今回は、NPO法人が補助金等を受ける際の注意点などについて解説したいと思います。 補助金や助成金と法人税の取り扱い 補助金や助成金は事業活動から得られる収入ではないため、原則として収益事業には該当せず法人税は課税されません。ただし、収益事業の収入または経費を補填するために交付を受ける場合についても益金として認識します。 例えば、特定の事業を実施するために補助率を定めて経費の一定割合を支給するという補助金等があります。このような場合は、実施する事業が収益事業に該当する場合には法人税の課税対象となります。一方で、実施する事業が収益事業に該当しないのであれば、補助金に対しても課税はありません。 また、固定資産の取得や改良のために支給される補助金等は、その固定資産が収益事業に使われるものであっても益金不算入となり課税されません。この場合、収益事業の減価償却費は助成金等を控除しない実際の...
2023.03.13 税務ニュース
令和4年1月1日から電子帳簿保存法が改正され、電子データで授受する請求書等の保存ルールが変更されました。これに伴いクラウド型の会計ソフトを中心に電子帳簿保存法に対応する動きが進みました。ただし、令和5年12月31日までは経過措置としてデータを印刷して保存することも認められていますので、本格的な施行はそれ以降となります。また、令和4年12月に発表された税制改正大綱においても新たな改正案が記載され、令和6年1月からの取り扱いが明確になりました。 そこで、今回は電子帳簿保存法と関係するNPO法人について解説します。 改正電子帳簿保存法 電子帳簿保存法の内容は①電子帳簿等保存(会計帳簿等)、②スキャナ保存、③電子取引に区分されます。①と②は任意で電子保存を認めるものですが、③は電子データで授受した資料を原則として電子保存することを求めるもので多くの法人に影響します。そのため、今回は電子取引の改正に焦点を当ててご説明します。 まず、改正後の電子帳簿保存法では、電子データで授受した請求書等を電子データのまま保存することが求められることとなります。具体的には①電子計算機処理システムの概要...
2023.02.13 税務ニュース
従来からNPO法人では寄付募集が広く行われていましたが、近年ではクラウドファンディングで資金調達を行う団体も増えています。ただし、クラウドファンディングについては税務上の取り扱いが一般的な寄付と異なる場合もあり、実施する際は税務的な観点からのチェックも必要となります。 今回はNPO法人がクラウドファンディングを行う際の税務上の取り扱いについて解説します。ただし、新しい論点であり国税庁などから公式見解が発表されている訳ではありませんので、私見であることをお断りしておきます。 クラウドファンディングの仕組み クラウドファンディングとは「群衆(crowd)」と「資金調達(funding)」を組み合わせた造語です。特定の人物や組織から大口の寄付を募るのではなく、多くの人から数千円から数万円程度の小口の資金を集めることが特徴です。 まず、クラウドファンディングの仕組みについて簡単にご説明します。支援を受けたい資金調達者はクラウドファンディングを仲介するサイトを通じて周知し、賛同した支援者が同サイトを通じて資金提供するというものです。仲介サイトは、支援者が提供した資金から一定の手数料を...
2022.10.11 税務ニュース
NPO法人に対して法人税がどのように課税されるのかは誤解も多く、分かりにくい部分です。例えば、一切課税されない、利益が出る事業に対しては課税されるといったような誤った認識を見聞きすることも少なくありません。そのため、本来は確定申告が必要であるにも関わらず申告をしていなかった例や、法人税が課税されない事業も含めて申告をしていたという例もあります。 今回は、NPO法人に対しての課税の仕組みについて解説します。 NPO法人への課税の考え方 NPO法人の法人税の納税義務は株式会社などの普通法人と異なり、法人税法上の収益事業に対してのみ課税されます。収益事業とは、①限定列挙された34業種であること、②継続して行われるものであること、③事業場を設けて行われるものであること、の3つの要件を満たすものです。つまり、34業種に該当する収益があったとしても、それが単発のイベント等であり継続しないものであれば収益事業には該当しないということです。 この背景にあるのは、イコールフッティング論といわれるものであり、これは営利法人と競合する事業については競争条件の公平等を図るべきという考え方です。その...
2022.07.11 税務ニュース
NPO法人にとって寄付金は事業を支える柱となり得るものであり、特に新型コロナウイルスの流行以後はクラウドファンディングやマンスリーサポーターなどで寄付金を募る団体が増加しています。実際に、弊所の顧問先や私が理事を務めるNPO法人でもクラウドファンディング等を実施した団体があります。 認定NPO法人の制度には寄付者に対する税制優遇があるため、認定を受けることでさらに寄付金を集めやすくなることが考えられます。そのため、コロナ禍で認定の取得を検討する団体が増えている印象もあります。認定NPO法人が急激に増加したのは東日本大震災以降であり、2011年度は244団体だったものが2012年度には407団体、2013年度には630団体となりました。 認定を取得し多くの寄付を集め、被災地域の復興の一端を担ったNPO法人も多くあります。その後は年間50団体程度のペースで増加していますが、コロナ禍を経て再び認定NPO法人に注目が集まっていると感じています。 今回は認定NPO法人のメリットや申請する上での注意点などを解説します。 認定NPO法人のメリット 認定NPO法人に対する寄付金には税制優...
2022.04.25 税務ニュース
ご存知の方も多いと思いますが、令和5(2023)年10月1日から消費税の適格請求書等保存方式(以下「インボイス制度」)がスタートします。インボイス制度の下では、適格請求書発行事業者として登録されていない取引先への支払いは仕入税額控除が認められません。(制度導入から6年間は経過措置あり) NPO法人は消費税の免税事業者も多いため、インボイス制度への対応に苦慮している法人も少なくないでしょう。今回はインボイス制度の概要と適格請求書発行事業者に登録をすべきかの判断材料を整理したいと思います。 特に注意すべきNPO法人 株式会社などの営利企業には税務署からの郵送物や顧問税理士などからインボイス制度について周知が進められているところです。ただ、NPO法人は収益事業課税のため、収益事業を行っておらず基準期間の課税売上高が1000万円以下の団体は法人税・消費税ともに確定申告義務がありません。このような団体は税務署や税理士との接点が少ないため、インボイス制度に関する情報もあまり入っていない可能性があります。 このような収益事業を行っていない小規模のNPO法人にも関わる制度改正ですので、情報...