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おんすけと学ぶ税務情報
大人になるために避けてとおれない、けれど難しいお金や税金のこと。本コラムでは、経営者や経理担当者のみなさんが子どもとお話をするきっかけになるように、身近な事例を取り上げて解説します。 第2回では、直近の税制改正の内容も踏まえて、ライフイベントと税金の関係について考えてみましょう。人生は選択の連続といいますが、所得税という税金が個人を対象にしている以上、ライフイベントと税金は切っても切り離せない関係にあるのです。 個人を対象にした税金:所得税 所得税は,個人が暦年(1年間)に得た所得を10種類に区分して税金を課すしくみとなっています。所得を区分する理由は、所得の性質によって「税を担う力(担税力といいます)」が異なるためです。たとえば、資産から生じた所得は担税力が高く、勤労から生じた所得は担税力が低いと考えられています。 (参考)クリエイターと税金[第1回]:人も税も中身が肝心?クリエイターが独立前に稼ぐ「お金の性質の違い」について解説 所得税は個人に対して課されますが、家族の構成や本人の状況などは個人によりさまざま...
IT・ガジェット情報
2022年、テクノロジー界の巨人であり、スペースX、テスラのCEOとして知られるイーロン・マスク氏がTwitterを買収しました。この買収は、多くの人々にとって驚きであり、SNS業界においても大きな話題となりました。彼は買収後の2023年7月24日、Twitterの名称を「X」に変更。これによりさらに多くの変化が生じています。 この名称変更は単なる表面的なものではありません。それはTwitterというブランドが持っていたアイデンティティ、文化を捨て去ることで、そこにいるユーザーにも大きな影響をもたらしました。新しい名前「X」は、イーロン・マスク氏が目指す未来に対する新しいビジョンを象徴しています。このビジョンには、マネタイズ戦略の変更、ユーザーエクスペリエンスの向上、そしてプラットフォーム全体の機能拡張が含まれています。 この買収とリブランディングによって、Twitterはただのソーシャルメディアから、より大きな野望を持つ「X」という新たな存在へと生まれ変わろうとしています。この変化が、今後数年でどのように展開していくのか、多くの人々が注目しています。 ...
税務ニュース
2023年10月からスタートする消費税インボイス制度への移行が迫る中、電子インボイス(デジタルインボイス)への関心が高まっています。 本コラムでは、事業者のバックオフィス業務の効率化や生産性の向上を図る観点から普及が進められている電子インボイスのしくみや今後の課題について、やさしく解説します。 電子インボイス導入のきっかけ 電子インボイス導入のきっかけはコロナ禍といわれています。 新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大により、リモートワーク環境での請求業務への対応が課題になりました。これを契機にデジタル化(Digitalization)の必要性が認識され、官民連携のもと電子インボイス導入に向けての取組みがはじまりました。 2020年7月、会計・業務システムベンダーなどの民間が中心となり電子インボイス推進協議会(EIPA:E-Invoice Promotion Association、現「デジタルインボイス推進協議会」)が設立されました。2021年9月のデジタル庁の発足を経て、標準化された電子インボイスの普及を図るフェーズに至っています。現在は...
税務ニュース
インボイス制度がスタートすると、バスや電車などの交通機関を利用した場合でも、その都度インボイスの交付を受ける必要があるのでしょうか?また、会社が従業員に対して通勤手当や日当などを支給した場合、従業員はインボイス事業者ではないため、会社はインボイスの交付を受けることはできません。このような場合にはどうしたらよいのでしょうか? 本コラムでは、通勤手当・日当などの交通費にまつわるインボイス制度の特例について、やさしく解説します。 消費税の計算の仕組みのキホン まず、消費税の計算の仕組みについて、簡単におさらいしましょう。 消費税の仕入税額控除 消費税の納税義務がある課税事業者の場合、消費税の納税額は、売上に含まれる預かった消費税から、仕入や経費に含まれる支払った消費税を差し引いて計算します。この仕組みを「仕入税額控除」といいます。 仕入税額控除が認められる要件 この「仕入税額控除」が認められるためには、法律で定められたルールがあります。消費税法では、帳簿および請求書(インボイス)の両方の保存が要件とされています。つまり、インボイスを受領する側は、イン...
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2026.01.16 起業応援・創業ガイド
2025年はAIが急速に浸透した年でした。少し前まで、生成AIを仕事に使うのはエンジニアやコンサルなど一部の情報感度の高い人たちでしたが、この半年ほどで急速に浸透しました。本記事を執筆している2026年1月にはごく普通の中小企業経営者が極めて実務的にAIを使い始めています。2025年10月の調査結果では中小企業の代表取締役の41%、個人事業主の26%が「自分はAIを活用している」と答えています(中小企業の従業員・代表取締役、個人事業主330人を対象とする調査結果、フリーウェイジャパン調べ)。筆者が経営コンサルタントとして日々経営者のお話を伺っている体感に照らしても、そのくらいであると感じます。今、“普通の経営者”たちはどのようなことにAIを使っているのでしょうか。 このシリーズは「経営相談の現場から」というテーマで、筆者が経営コンサルタントとして中小企業経営者や個人事業主の方から実際に伺ったお話を取り上げています。今回は、AIを業務に活用しているという5人の“普通の経営者”たちが、具体的に何に使っているのかをご紹介します。 【実録①】雑貨店経営者(30代女性・創業1年目) 社...
2025.12.24 起業応援・創業ガイド
法人成りをした直後、多くの経営者が最初に悩むのが「どの銀行で法人口座を開設すべきか」という問題です。「個人事業主時代から使っているメガバンクでいいのでは?」「安心感があるし、手続きも楽そう」 このように考える方は非常に多いのですが、実はその選択が、毎年数十万円単位の“見えないコスト”を生んでいるケースも少なくありません。 本記事では、公認会計士・税理士の立場から、法人口座の最適な選び方と、成長フェーズに応じた使い分け戦略を解説します。 なぜ法人口座を開設すべきなのか まず大前提として、法人と個人は法律上「まったく別人格」です。個人口座を事業に流用すること自体が直ちに違法になるわけではありませんが、以下のようなデメリットが生じます。 会社と個人の資産が混在し、経理の透明性が低下する 税務調査時に「この支出は本当に会社経費か」という疑念を持たれやすい 金融機関や取引先からの信用力が弱くなる 一方、法人口座を開設することで、 資産管理が明確になり、経理・税務がスムーズになる 法人名義での取引実績が信用力につながる 将来の融資審査において有利に働く とい...
2025.12.15 起業応援・創業ガイド
筆者は経営コンサルタントとして、日々経営者の方々のお悩みを伺っています。このシリーズは「経営相談の現場から」というテーマで、中小企業経営者や個人事業主の方から実際にあったご相談内容を取り上げます。 今回は、革製品の卸会社Qを営むQ社長の、値上げに関するお悩みを取り上げます。物価高で採算の悪化に悩む状況でも、十分に価格転嫁できない中小企業は多いようです。今回は、「値上げができる会社」は何が違うのか、紐解いていきましょう。 値上げ交渉は気が重い Q社長 「わが社は上質な革製品を国内外から買い付けて、小売店に卸しています。ここのところメーカー各社の値上げが続いて、利益が出なくなってきました。」 筆 者 「国内は物価高が進んでいますものね。」 Q社長 「はい。海外品は数年前から円安や輸送費高騰で仕入れが高くなっていたのですが、最近は国内品も値上がりして。きついです。」 筆 者 「今まで卸先様に価格改定の交渉はしていないのですか?」 Q社長 「交渉したいですが気が重くて、まだしていません。アパレル会社を経営する友人は迷いなく値上げに踏み切っていました。羨ましい、私には出来ません...
2025.11.12 起業応援・創業ガイド
筆者は経営コンサルタントとして、日々経営者の方々のお悩みを伺っています。このシリーズは「経営相談の現場から」というテーマで、中小企業経営者や個人事業主の方から実際にあったご相談内容を取り上げます。 今回は、企業のマーケティング活動を支援するP社長の、営業に関するお悩みを取り上げます。 BtoBサービスの商談は難しい P社長 「昨年、ホームページ制作会社を創業しました。今はホームページ制作だけでなく市場調査や商品企画も請け負って、企業のマーケティング活動を幅広く支援しています。」 筆 者 「お客様のご要望に応じて柔軟にサービスの幅を広げておられるのですね。」 P社長 「『マーケティングに関することなら何でもやります』という気概で頑張っています。でも私は商談が苦手で、なかなか契約が取れません。特に、ご紹介もない初対面の企業様とはうまく会話をつなげなくて。コミュニケーションスキルの問題でしょうか。」 筆 者 「コミュニケーションスキルに関わらず、BtoBサービスの商談は難しいものですよ。」 BtoBサービスの商談が難しい理由 P社長 「BtoBサービスの商談は難しいって、どう...
2025.10.27 起業応援・創業ガイド
筆者は経営コンサルタントとして、日々経営者の方々のお悩みを伺っています。このシリーズは「経営相談の現場から」というテーマで、中小企業経営者や個人事業主の方から実際にあったご相談内容を取り上げます。 今回は、マーケティング会社を設立したOさんのご相談を取り上げます。 法人口座を開設したい Oさん 「長年勤めた大手広告代理店を退職して、企業のマーケティングのお手伝いをする会社を設立したばかりです。」 筆 者 「会社設立の手続きを終えて、いよいよ事業活動をスタートできますね。」 Oさん 「はい、今はホームページや名刺を作っているところです。でもまだ法人名義の口座がありません。クライアントあての請求書に個人名義の口座を載せるわけにはいきませんよね。」 筆 者 「個人口座でも取引はできますが、やはり法人口座があると良いですね。」 Oさん 「どの金融機関で口座を開設するのが良いでしょうか。やはり名の知れたメガバンクが良いでしょうか?」 法人口座はどの金融機関で開設する? 筆 者 「どの金融機関を選ぶかはいろいろな考え方があります。例えば、Oさんは法人相手のご商売ですから『クライア...
2025.09.12 起業応援・創業ガイド
筆者は経営コンサルタントとして、日々経営者の方々のお悩みを伺っています。このシリーズは「経営相談の現場から」というテーマで、中小企業経営者や個人事業主の方から実際にあったご相談内容を取り上げます。 今回は、起業を志すMさんのご相談を取り上げます。 起業に向けて努力を重ねているのに・・・ 筆 者 「Mさんは大手食品メーカーの経理職でキャリアをスタートして、今はベンチャー企業の経理部長なのですね。米国公認会計士の資格もお持ちで、努力を重ねてこられた方ですね。」 Mさん 「いつか自分の事業を興したいと思って、会計を中心に勉強してきました。最近は起業の勉強会や交流会などに参加して、実践で役に立ちそうな知識を集めています。」 筆 者 「事業内容は決まっていますか?」 Mさん 「検討中です。いろいろなプランを考えていますが、どれもしっくりこなくて踏み出せずにいます。」 どの事業プランも「これだ!」と思えない 筆 者 「例えばどんなプランをお考えですか。」 Mさん 「農家の親族が近くにいまして、“訳あり”の野菜を安く入手できるんです。これを使って何かできないかと思っています。」 筆...
2025.08.12 起業応援・創業ガイド
筆者は経営コンサルタントとして、日々経営者の方々のお悩みを伺っています。このシリーズは「経営相談の現場から」というテーマで、中小企業経営者や個人事業主の方から実際にあったご相談内容を取り上げます。 今回は、最近ニュースを賑わせている「トランプ関税」について、建築設計事務所を立ち上げたL社長からのご相談を取り上げます。 「トランプ関税」の影響で大きな仕事が白紙に L社長 「工場の建築設計専門の設計事務所を創業しました。昨年まで勤務していた大手設計事務所の下請けとして仕事を得ています。発注者は自動車工場や自動車部品工場が中心です。」 筆 者 「自動車工場の設計事務所ですか。工場の運営面も考慮した設計ノウハウがおありということでしょうか。」 L社長 「はい。工場の生産ラインの効率や安全性を考慮して設計するノウハウが重宝されています。」 筆 者 「それは素晴らしい強みですね。業績はどうですか。」 L社長 「それが、創業して早々、大きな赤字になってしまいました。自動車部品工場の拡張移転の設計という大きな仕事の予定があったのですが、工場の移転自体が白紙になってしまって。」 筆 者...
2025.07.21 起業応援・創業ガイド
筆者は経営コンサルタントとして、日々経営者の方々のお悩みを伺っています。このシリーズは「経営相談の現場から」というテーマで、中小企業経営者や個人事業主の方から実際にあったご相談内容を取り上げます。 今回は、飲食店勤務で独立準備中のKさんからのご相談を取り上げます。 創業を目指す方から一番多いご相談 Kさん 「イタリアンレストランで雇われ店長をしています。半年後くらいの独立を目指して準備しています。」 筆 者 「店長のご経験は独立に向けて強力な武器ですね。」 Kさん 「いやあ、それでもやはり自分のお店を持つとなるとわからないことばかりで、情報を集めているところです。国は創業を支援していると聞くので、何らかの補助をいただけるのではと思うのですが・・・何かありますか?」 筆 者 「よくあるご質問です。『創業するとき何かと必要になるお金を、国から支援していただけるのではないか』というふうに想像される方が多いですね。」 Kさん 「やっぱりそういうお金の補助というのは、ないものでしょうか。」 「創業したら無条件でもらえるお金」はないけれど、様々な優遇を受けられる仕組みがある 筆 ...
2025.06.11 起業応援・創業ガイド
筆者は経営コンサルタントとして、日々経営者の方々のお悩みを伺っています。このシリーズは「経営相談の現場から」というテーマで、中小企業経営者や個人事業主の方から実際にあったご相談内容を取り上げます。 シリーズ第10回から3回連続で、近年話題の「経営者保証」をテーマにJ社長のご相談を取り上げています。前々回の記事(第10回)では「そもそも経営者保証とは何か?」というご相談を、前回の記事(第11回)では「どうすれば経営者保証を外せるか」というご相談を取り上げました。今回は、実際に経営者保証なしで借りようとするときの具体的なアクションを解説します。 筆頭に挙げられるのは日本政策金融公庫 J社長 「前回、経営者保証なしで融資を受けるためには経営者自身が“経営者保証に関するガイドライン”を理解することが重要だと分かりました。いざ実際に経営者保証なしで融資を受けようとするときは、どの金融機関を選ぶのが良いでしょうか?」 筆 者 「各金融機関が経営者保証を外す取り組みを始めていますが、筆頭に挙げられるのは政府系金融機関である日本政策金融公庫(以下、公庫)です。」 J社長 「公庫は、どんな...
2025.05.14 起業応援・創業ガイド
筆者は経営コンサルタントとして、日々経営者の方々のお悩みを伺っています。このシリーズは「経営相談の現場から」というテーマで、中小企業経営者や個人事業主の方から実際にあったご相談内容を取り上げます。 今回は、前回の記事から引き続き、近年話題の「経営者保証」に関するJ社長のご相談を取り上げます。前回は「そもそも経営者保証とは何か?」という話題を取り上げました。今回は一歩進んで、経営者保証のない融資に関する話題を取り上げます。 近年、経営者保証なしの融資が増えている J社長 「前回、会社が融資を受けるときに社長個人が連帯保証人になる“経営者保証”のメリットとリスクを聞いて、改めてリスクの大きさを理解しました。リスクを承知で起業したとはいえ、万が一のことを考えると2店舗目の出店を躊躇してしまいそうです。」 筆 者 「分かります。日本では昔から“経営者保証をつけるのが当然”という融資の慣行があって、それが起業や投資意欲を阻害するとして問題視されています。でも実は最近、経営者保証なしの融資が増えているんですよ。金融庁が公表しているデータをご覧ください。」 J社長 「経営者保証なし...
2025.04.14 起業応援・創業ガイド
筆者は経営コンサルタントとして、日々経営者の方々のお悩みを伺っています。このシリーズは「経営相談の現場から」というテーマで、中小企業経営者や個人事業主の方から実際にあったご相談内容を取り上げます。今回は、近年話題の「経営者保証」に関するご相談です。 社長は連帯保証人にならなければなりませんか? J社長 「昨年、美容室を営む株式会社Jを設立しました。1店舗目が軌道に乗ったので、今は2店舗目の出店準備をしています。店舗物件の工事費や新たに雇用するスタッフの人件費などの資金2000万円の融資を、地元のJ信用金庫に申し込みました。初めての借入です。」 筆 者 「事業拡大の第一歩ですね。融資は決まりそうですか?」 J社長 「J信金の担当者からはほぼ決まりそうだと言われましたが、社長である私が連帯保証人になるよう求められました。これは引き受けなければならないものでしょうか。」 筆 者 「会社が融資を受けるときに社長が連帯保証をする義務はありません。しかし実際はこれに応じないと融資を受けづらいことが多いようですね。」 そもそも“会社の連帯保証人になる”とはどういうこと? J社長 「そも...
2025.03.14 起業応援・創業ガイド
筆者は経営コンサルタントとして、日々経営者の方々のお悩みを伺っています。このシリーズは「経営相談の現場から」というテーマで、中小企業経営者や個人事業主の方から実際にあったご相談内容を取り上げます。今回は、起業仲間との共同経営を考えている方に向けて、共同経営のトラブル事例を取り上げ、その回避策を解説します。 (注)「共同経営」という言葉に明確な定義はありませんが、この記事では「株式会社を2人以上の経営陣で経営する」というケースを共同経営として扱います。 共同経営での起業は珍しくない 新たに株式会社を設立するとき、最も多いのは以下のような体制でしょう。 株主は自分だけ(自分が資本金を全額出資する)。 役員は自分だけ(自分が代表取締役になる)。 一方、以下のような共同経営の体制も珍しくありません。 事業の立ち上げに関与した仲間と資本金を出し合う。 自分だけでなく、その仲間も役員になる。 このような共同経営の場合、役員間で上下関係を作りたくない等の理由で、役員全員が代表取締役になるケースもあります。あまり知られていませんが、代表取締役はひとつの会社に2人以上置...
2025.02.12 起業応援・創業ガイド
筆者は経営コンサルタントとして、日々経営者の方々のお悩みを伺っています。このシリーズは「経営相談の現場から」というテーマで、中小企業経営者や個人事業主の方から実際にあったご相談内容を取り上げます。今回のご相談は、よくあるご相談テーマのひとつ「友人と一緒に起業」です。ご友人ふたりで化粧品ブランドを立ち上げようとするHさん・Iさんからのご相談を取り上げます。 ふたりの化粧品ブランドを立ち上げて、個人事業で共同経営したい Hさん 「Iさんと私は化粧品メーカーに勤めています。Iさんと “こんな美容液が欲しいね”と話していたのが進展して、実際に作ってみようということになりまして。業界の人脈をフル活用しながら休日を使ってオリジナル配合の美容液を開発しました。」 Iさん 「とても良いものが出来たので、自分たちが使うだけではもったいなくて。銀行からお金を借りて量産して、私たちふたりの“Z(仮称)”というオリジナルブランドの化粧品として販売したいと思っています。」 筆 者 「おふたりの化粧品ブランドを立ち上げるとは、さすが化粧品のプロですね。ところで、おふたりはどんな事業体でビジネスをします...
2025.01.20 起業応援・創業ガイド
契約書の基本シリーズです。今回は多くの人がかかわる賃貸借契約書のチェックポイントを解説します。居住用や事業用としてアパートやマンションを借りようとしている方は必見です。 アパートやマンションを借りる時の「賃貸借契約書」とは アパートやマンションを借りるとき、必ず賃貸借契約書を作成します。なぜこのような書類が必要なのでしょうか。重要事項説明書とどう違うのでしょうか。最初に目的や内容を確認しましょう。 目的 そもそも、賃貸借契約とは「目的となる不動産などを有償で使用する」あるいは「不動産を活用して金銭を稼ぐ(経済的利益を得る)」といった行為のための契約です。一般に、賃貸借契約を締結すると、貸主・借主の双方に次のような義務が生じます。 【貸主】 物件を適切な状態で使用させる義務 修繕費用の支払い義務 改良費の支払い義務 【借主】 家賃を支払う義務 借りた物件を注意深く使用する義務(善管注意義務) 原状回復の義務 重要事項説明書との違い 重要事項説明書とは、契約内容の中でも特に重要な事項について説明を記した書面を言います。 重要事項説明は、宅地建物取引業...
2025.01.16 起業応援・創業ガイド
筆者は経営コンサルタントとして、日々経営者の方々のお悩みを伺っています。このシリーズは「経営相談の現場から」というテーマで、中小企業経営者や個人事業主の方から実際にあったご相談内容を取り上げます。今回は訪問介護事業所を経営するG社長からいただいた、融資に関するご相談を取り上げます。 今は地元の信用金庫さんから借りています G社長 「起業して10年目の訪問介護事業所です。5年目のころに地元の信用金庫の方から融資の提案をいただいて、300万円ほど借りました。その信用金庫さんにはその後もコロナ融資や事務所の改装工事費用でお世話になって、今の借入残高は約1500万円です。」 筆 者 「地元の信用金庫さんと良いお付き合いができているのですね。」 G社長 「はい。信金さんのご支援のお陰様で順調に売上を伸ばして、年商5000万円になりました。これからさらにヘルパーを増やして拡大を目指しています。」 筆 者 「拡大にあたっては、さらに資金調達しておきたいところでしょうか。」 G社長 「ええ。さしあたって、人件費や採用の資金として、1000万円ほど追加借入を考えています。ただ、この融資を...
2024.12.20 起業応援・創業ガイド
近年、フリーランスや個人事業主も活用できる資金調達手段として注目されているクラウドファンディング。何回かの連載で、フリーランスや個人事業主が知っておきたいクラウドファンディングのしくみと税金について解説します。第5回では個人が実施する寄付型クラウドファンディングにスポットをあててみましょう。 寄付型クラウドファンディングと税金 寄付型クラウドファンディングは、被災地や社会的弱者の支援など、社会貢献性の高いプロジェクトに利用されることが多い資金調達方法です。寄付型クラウドファンディングは、東日本大震災をきっかけに日本国内での普及が進みました。 寄付型クラウドファンディングの特徴は、支援者がクラウドファンディング実施者の社会貢献活動に対して資金を提供し、見返りを求めないというものです。したがって、寄付型クラウドファンディングにおいて、支援者が受け取るリターンの多くは、「お礼の手紙」「定期的な活動報告」「イベントへの参加」「プロジェクトのノベルティ」などとなっています。 寄付型クラウドファンディングには、寄付(寄附)に関する税金のルールが適用されます。しかし、寄付型クラウドファン...
2024.12.09 起業応援・創業ガイド
筆者は経営コンサルタントとして、日々経営者の方々のお悩みを伺っています。このシリーズは「経営相談の現場から」というテーマで、中小企業経営者や個人事業主の方から実際にあったご相談内容を取り上げます。今回は、経営状況が悪化しているというF社長からのご相談を取り上げます。 支払いが集中する月末は毎回ヒヤヒヤ F社長 「小学生向けのプログラミングスクールを経営して10年目です。僕はとにかく会社を大きくしたい気持ちが強くて、毎年出店を重ねてきました。今では10店舗になって、スタッフは50人、年商は1.5億円ほどになりました。」 筆 者 「10年で10店舗出すとは、果敢に挑んでいますね。大変だったでしょう。」 F社長 「はい、夢中でやってきましたが、いつもお金の余裕がありません。毎年新規出店していますから設備投資の負担が大きいです。借入もめいっぱいしているのですが。」 筆 者 「設備投資だけでなく、新店の赤字を手当てする資金も必要ですよね。おそらくどの店舗もオープン後しばらくはどうしても赤字期間があるでしょうから。」 F社長 「そうなんです。業歴が長い店舗は安定して稼いでいますが、...
2024.11.25 起業応援・創業ガイド
近年、フリーランスや個人事業主も活用できる資金調達手段として注目されているクラウドファンディング。何回かの連載で、フリーランスや個人事業主が知っておきたいクラウドファンディングのしくみと税金について解説します。第4回では購入型クラウドファンディングと消費税の関係にスポットをあててみましょう。 購入型クラウドファンディングは消費税課税が原則 クラウドファンディングサイトでは、一般的に「支援」や「応援」といった言葉が用いられるため、集めた資金には消費税が課税されないと考えている人も多いのではないでしょうか。 実は、購入型クラウドファンディングで集めた資金は、原則として、消費税の課税対象になります。なぜなら、第2回で解説したとおり、購入型クラウドファンディングの実態は、事業者が行う対価性のある通常の売買取引と同じだからです。 個人事業主も活用したいクラウドファンディングのしくみと税金[第2回]:購入型クラウドファンディングに係る税金① 一方、購入型クラウドファンディングであっても、消費税が課税されないケースもあります。消費税が課税されるケースと課税されないケースの違いは、どこにある...
2024.11.22 起業応援・創業ガイド
今回から数回にわたって、契約書の基本を解説します。1回目の今回はフリーランスの方向けです。よく使われる業務委託契約書のポイントをわかりやすくお伝えします。 フリーランスに多い「業務委託契約書」とは?目的を確認 業務委託契約とは、企業が業務をフリーランスや法人などに外注する際に締結する契約形態のことです。コンテンツ制作やシステム管理などを中心に、幅広い業務委託で行われます。この契約を締結する際に作成するのが「業務委託契約書」です。 本来、口頭でも契約は成立します。それなのに、なぜわざわざ契約書という書面を作成するのでしょうか。これには次のような目的があるからです。 合意内容を明確にする 口頭での約束は、言った側と言われた側で解釈が異なることがあります。 例えば「納期は依頼日から2週間後が目安」という決め事です。言った側は2週間より前を期待しているかもしれません。一方言われた側は「2週間を多少過ぎてもいいや」と受け取っている可能性があります。双方の理解が食い違っていると、業務開始後にトラブルに発展するかもしれません。 契約事項からあいまいさをなくし、より具体的に決めるには、書...
2024.11.15 起業応援・創業ガイド
筆者は経営コンサルタントとして、日々経営者の方々のお悩みを伺っています。このシリーズは「経営相談の現場から」というテーマで、中小企業経営者や個人事業主の方から実際にあったご相談内容を取り上げます。今回はこれからお店をオープンするEさんからいただいた、融資に関するご相談を取り上げます。 創業の必要資金を自己資金だけでまかなえないケースは多い Eさん 「韓国食材のお店のオープン準備をしています。キムチや韓国海苔、韓国で人気のお菓子などを扱います。韓国の友人に協力してもらって国内外の仕入先を確保しました。店舗物件は、ちょうどよいコンビニ跡の物件を見つけました。」 筆 者 「順調そうですね。コンビニの居抜き物件なら工事費も比較的抑えられるのではないですか?」 Eさん 「いやぁ、物件の初期費用と内外装工事、最初の仕入れ費用、それらの見積を集めてみたのですが、なんと総額600万円でした。お店が軌道に乗るまでの赤字や広告費も足したら、必要な資金総額は800万円くらいでしょうか・・・こんなにかかるなんて。自己資金は300万円なので、あと500万円も足りません。」 筆 者 「お店を構えると...