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2025.07.25 税務ニュース
「老後2,000万円問題」という言葉をご存じでしょうか? 平均的な夫婦世帯において、老後生活には公的年金だけでなく約2,000万円の貯蓄が必要とされた試算は、大きな社会的インパクトを与えました。さらに昨今の物価上昇や医療費増加を考慮すると、必要資金はそれ以上になる可能性すらあります。 このような時代背景の中で、個人事業主や中小企業の経営者、そして従業員の福利厚生を担う人事・総務担当者にとって、老後資金の形成や資産形成支援は重要な経営課題となりつつあります。 そこで注目されているのが「確定拠出年金(DC)」です。国が推進する私的年金制度であり、自助努力による資産形成を支援しつつ、税制面・社会保険料面での恩恵もある優れた仕組みです。本記事では、確定拠出年金の基本から導入メリット、活用法までを実務者目線で解説します。 1. 確定拠出年金とは? 制度の背景と目的をわかりやすく解説 確定拠出年金は、2001年に始まった私的年金制度です。その最大の目的は、公的年金(国民年金や厚生年金)だけでは不足する可能性のある老後資金を、個人が自ら準備できるよう支援することにあります。 日本の公的...
2025.07.16 税務ニュース
小泉農林水産大臣が先月、TVで備蓄米について「減価償却」という用語を用いました。簿記の知識を持っている方や会計業界で働く方は違和感を持ったのではないでしょうか。今回は、減価償却の内容としくみ、目的を解説し、減価償却を行う対象物やタイミングについても解説します。なお、説明を分かりやすくするために、本稿では「一会計期間」「一事業年度」を「毎年」と表現しています。 減価償却とは?しくみと目的を確認 減価償却とは、建物や機械、車両などの固定資産につき、時間の経過や使用によって価値が減少していく分を、毎年の費用として計上する会計処理を言います。 そもそも「固定資産」とは? 固定資産は、小売業や飲食業といった、企業の本業をより円滑に行うために長期間にわたって使用する資産です。 路上で商品を売ったり、屋外で飲食を提供したりすることもできますが、商売をしていく上ではあまり効率が良いとは言えません。そこで多くの企業は、店舗となる建物や、商品を冷やす冷蔵庫、お客様が使うテーブルや椅子、商品を並べる陳列棚などを用意します。こういった資産が「固定資産」です。 なぜ減価償却が必要なの? では、なぜわざ...
2025.07.10 税務ニュース
「定額減税、2024年(令和6年)で終わったはず」。そう思う人が大多数でしょう。実は2025年度(令和7年度)住民税では一部、残っています。今回は、2025年度(令和7年度)住民税のどこに定額減税が残るのかをお伝えします。 [template id="26984"] 定額減税とは何だったか 定額減税は、2024年(令和6年)に実施された、国民の税負担を軽減するための制度です。物価高騰対策として導入されました。 「2024年(令和6年)のみ」の制度 定額減税は、基本的に2024年(令和6年)だけの一時的な措置です。具体的な適用時期は次のようになっています。 所得税…2024年分の所得税(2024年分の所得額が基準) 住民税…2024年度分の個人住民税(2023年分の所得額が基準) 所得1805万円以下が対象 この制度の対象となったのは、合計所得金額が1805万円以下の納税者です。これは、高所得者以外で物価高に苦しむ所得層向けの措置であるがゆえです。 所得税の税額控除 所得税額から差し引かれるのは次の計算式で算出した金額です。 3万円×(本人+同一生計配偶者+扶養親族...
2025.07.09 税務ニュース
事前確定届出給与の意義と要件 法人がその役員に支給する賞与は、原則として経費として認められませんが、例外として、事前確定届出給与に該当する賞与は経費として認められます。 事前確定届出給与は、予め支給時期と支給金額を株主総会などで確定させて、その旨を税務署に事前に届け出た賞与のうち、その確定させた通りに支給したものを意味します。このため、税務調査では届け出た支給時期に、届け出た支給金額の通りに支給されたかチェックされることが通例です。 定めの通りの支給の判断と職務執行期間 これらが正しいかどうかの判断ですが、原則として今回の定時株主総会から次回の定時株主総会の前日までの「職務執行期間」全体で判断されることになっています。このため、職務執行期間の中で、一回でも届出の通りの支給がなされていなければ、原則として事前確定届出給与は認められません。 具体例を申しますと、3月決算法人が、5月の定時株主総会で7月25日と12月25日にそれぞれ100万円の賞与を支給するとして事前確定届出給与の届出をしているとします。その上で、7月25日は届出の通りに100万支給したものの、資金繰りの都合で12...
2025.07.07 税務ニュース
住民税は、毎年の所得に応じて課税される「地方税」の一種です。 多くの方が「所得税の次に負担が大きい税金」として実感している一方で、実は仕組みを理解し、適切な手続きを行えば、合法的に節税することが可能です。 本記事では、住民税の基本から具体的な節税方法、そして注意点までを税理士がわかりやすく解説します。 1. 住民税の基本構造 課税タイミングとスケジュール 住民税は、1月1日~12月31日までの所得を基に、翌年に課税される仕組みです。 会社員であれば6月から翌年5月まで、給与から毎月天引き(特別徴収)されます。一方、個人事業主の場合は、6月・8月・10月・1月の年4回に分けて納付(普通徴収)することになります。 例)2024年の所得 → 2025年6月から住民税として課税 そのため、入社1年目は住民税がかからず、2年目から手取りが減るという仕組みも、ここに理由があります。 また、前年に500万円の所得があった方が、翌年退職して無収入になった場合でも、前年の所得に基づいて住民税は課税され続けます。 この「タイムラグ」が、住民税の特徴であり、負担感の原因でもあります。 税率と計...
2025.06.25 税務ニュース
近年、フリーランスや個人事業主も活用できる資金調達手段として注目されているクラウドファンディング。何回かの連載で、フリーランスや個人事業主が知っておきたいクラウドファンディングのしくみと税金について解説します。 第8回では、ふるさと納税とクラウドファンディングの関係にスポットをあててみましょう。 「ガバメント・クラウドファンディング」という、ふるさと納税の新しい活用方法について解説します。 ふるさと納税とは? ふるさと納税とは、簡単にいえば、納税者が自分の意思で納税額の一部の納税先を選べる制度です。 2008年に創設されたふるさと納税制度の最大の特徴は、本来なら居住地に納めるべき税金をふるさとの自治体に「納税する」のではなく、ふるさとの自治体にお金を「寄附する」というしくみが採られたことです。ふるさと納税制度を利用して自治体に寄附をすると、その寄附金額のうち2,000円を超える部分の金額(上限あり)については、寄附をした年に納めるべき所得税とその翌年度の個人住民税からそれぞれ控除されることで、納める税金が少なくなったり、納めた税金が戻ってきたりする可能性があります。 ふる...
2025.06.17 税務ニュース
令和7年度税制改正では、「年収の壁」の改正が話題ですが、今回の改正は「年収の壁」に関係する方だけに影響があるものではありません。例えば、基礎控除額の引上げは多くの会社員や個人事業主にも影響があります。 本記事では、令和7年度税制改正で「所得税はどう変わるのか」、給与計算に携わる方が「給与計算事務」や「年末調整事務」などの実務で気をつけるポイントについて、解説します。 1. 令和7年度税制改正による所得税関係の変更点 令和7年度税制改正では、所得税関係について大幅な変更がありました。具体的には、主な変更は次の4点です。 ①基礎控除額の見直し ②給与所得控除の見直し ③特定親族特別控除の創設 ④扶養親族等の所得要件の改正 改正の内容の詳細は、下記の記事で解説しています。 【令和7年度税制改正決定版】所得税関係の改正まとめ!年収の壁は最終的にどうなった&住民税や社会保険は?基礎控除額・給与所得控除額が増える人は? さて、令和7年度税制改正により、実際に「給与事務」や「年末調整」にどのような影響があるでしょうか。 2. 税制改正により給与事務と年末調整事務はどうなる? 令和7...
2025.06.09 税務ニュース
「これは会社の交際費になるはず」──そう考える経営者は多いもの。実はそれ以前に「この支払は本当に交際費にしていいのか」という検討が必要です。飲食や贈答で支払ったものすべてが交際費になるわけではありません。 今回は、交際費になるもの・ならないものの違いを確認するとともに、私費を交際費にしたときのリスクも解説します。 交際費とは?定義と1万円基準との関係を確認 「交際費」とは、会社の業務で必要な接待や贈答などで支払う費用を言います。会社の規模によっては、法人税の損金の額に計上できます。 交際費の範囲を確認 交際費の範囲は、税法でおおよそ次のように定義されています。 交際費、接待費、機密費その他の費用で、法人が、その得意先、仕入先その他事業に関係のある者等に対する接待、供応、慰安、贈答その他これらに類する行為のために支出するもの(ただし、福利厚生費になるものなどは除く) 参考:租税特別措置法第61条の4|e-gov ポイントは、事業に関係のある者等との関係を円滑にするための接待や贈答などの支出であることです。個人的な飲食費を偽って法人の経費に計上しても交際費にはなりません。 「1万...
2025.06.06 税務ニュース
「食料品の消費税をゼロにしよう」──4月の終わりごろ、こんな呼びかけがSNSで流れました。食料品の消費税がゼロになったら確かに生活は楽になります。しかし、消費税法ではどう扱うことが前提なのでしょうか。なぜなら消費税ゼロは「非課税」「免税」の両方の可能性があるからです。今回は「食料品の消費税をゼロに」の意味と実現した場合の懸念点を考えます。 GW前から「食料品の消費税ゼロ」が話題に ゴールデンウィークが始まる少し前から、SNSを中心に「食料品の消費税をゼロに」という声が広まりました。X(旧Twitter)では関連するハッシュタグがトレンド入りし、多くのユーザーがこの議論に参加しました。 狙いは「物価高対策」 この呼びかけが注目を集めた背景には、長引く物価高があります。ここ数年、食料品をはじめとする日用品の価格上昇で、消費者の生活はかなり苦しくなっています。「もし消費税がゼロになれば、実質的な値下げ効果で家計の負担を軽減できるかもしれない」──この考えが「食料品の消費税ゼロ」の根底にあったのです。 「消費税ゼロ」法律上は単純ではない けれども「消費税ゼロ」の実現は、そう単純...
2025.06.02 税務ニュース
令和7年度税制改正では、個人所得税関連の改正が多くの人に影響を与えます。 本記事では、「基礎控除や給与所得控除が増える方」、「年収の壁は最終的にどうなったか?」、「年収の壁と社会保険や住民税との関係」、などについて、税理士でFP1級をもつ筆者がわかりやすく解説します。 1. 改正1 基礎控除額の引上げ 基礎控除額における、改正点は次の2点です。 ①物価動向を勘案し最高48万円から10万円引き上げ、「最高58万円」に! ②低~中所得者の税負担に配慮し、所得階層ごとに控除を「最高37万円上乗せ」 ポイント対象者全員について10万円引き上げたうえで、一定未満の所得の方は段階的に基礎控除額が上乗せされます。 対象者:合計所得金額2.350万円(給与収入に換算すると2,545万円)以下の方 ポイント「所得」と「収入」...
2025.05.23 税務ニュース
近年、フリーランスや個人事業主も活用できる資金調達手段として注目されているクラウドファンディング。何回かの連載で、フリーランスや個人事業主が知っておきたいクラウドファンディングのしくみと税金について解説します。 第7回では、サークルや劇団などの任意団体が実施するクラウドファンディングにスポットをあててみましょう。 なお、執筆時点において、寄附型クラウドファンディングを実施できるのは、公益法人や認定NPO法人など、税制優遇を受けることができる特定の法人格に限定されており、個人や任意団体などは利用できない場合がほとんどです。 そのため本コラムでは、寄付型クラウドファンディングそのものではなく、任意団体が寄附や贈与を受けた場合を想定して解説します。 任意団体とは? 任意団体とは、同じ目的をもった複数人によりつくられた、個人でもなく法人でもない「人の集まり」のことです。任意団体は、個人で活動する・法人を設立する以外の第3の選択肢であり、非営利活動の出発点として活用されることも多い形態です。 任意団体は、認定や届出によりつくられるものではなく、また、その名のとおり「任意」で活動す...
2025.05.09 税務ニュース
「2025年度税制改正で年103万円の壁が年160万円の壁になった」。多くのメディアはそう報じます。しかし、これを鵜呑みにすると、思わぬ課税になることも。今回は「103万円の壁→160万円の壁」を解剖した後、注意点をお伝えします。 「年103万円の壁」とは?「年160万円の壁」の前に確認 「103万円の壁が160万円の壁になった」をお伝えする前に、103万円の壁の中身を確認しましょう。103万円の壁の内訳がわからないと「103万円壁→160万円の壁」を理解しづらいからです。 「年103万円の壁」は「基礎控除」「給与所得控除」で成り立っていた 昨年まで「103万円の壁」と言われていたものは「基礎控除」と「給与所得控除」の2つで成り立っています。それぞれ次のような内容です。 用語 意味 金額(所得税) 基礎控除 基本的に誰もが受けられる所得控除。所得額から差し引かれる。 ・2019年まで…一律38万円控除 ・2020年~2024年…所得2400万円まで一律48万円控除、2400万円超2500万円までは少しずつ減額、2500万円超で控除額0円 給与所得控除 正社...
2025.05.07 税務ニュース
「事業の用に供した日」の解釈 車や建物の固定資産は、取得したタイミングではその全額を経費とすることはできず、固定資産を使える期間に応じ、減価償却という手続きで、時の経過に応じて一定額を経費とします。この減価償却費の計算で問題になるのは、「事業の用に供した日」という解釈です。 この理由は、「事業の用に供した日」から減価償却費を計上することになるからです。文字通り、この日は固定資産を事業のために使った日を意味し、買っても使っていなければ減価償却費を計上することはできません。 考え方はシンプルですが、パソコンなど、取得した日からすぐに使えるようなものは別にして、例えばレンタル用に車を買った場合などは疑義が生じます。取得した車は使えるものの、借手がつかなければ、事業に使ったとは言えないのではないか。このような疑義があります。 国税の内規から見る二つの要件 この点、国税の内規を見ますと、「事業の用に供した日」とは、①資産の属性に従い、②本来の用途用法のとおり現実に使用を開始した日を意味する、と解説されています。①の資産の属性とは、固定資産における資産の区分、具体的には機械装置や器具備品...
2025.04.25 おんすけと学ぶ税務情報
大人になるために避けてとおれない、けれど難しいお金や税金のこと。本コラムでは、経営者や経理担当者のみなさんが子どもとお話をするきっかけになるように、お金と税金のトピックについて、身近な事例を取り上げて解説します。 みなさんの家族のなかに、アルバイトをしながら大学等に通っている人はいませんか? じつは、アルバイト学生には税金の負担を軽減できる制度があります。 第7回では、「勤労学生控除」にスポットを当て、その内容と注意点について解説します。 約8割の大学生が働きながら学んでいる 近年、働きながら学ぶ学生が一般的になってきました。 日本学生支援機構「令和4年度学生生活調査結果」によれば、アルバイトをしている昼間部の大学生は、調査数の83.8%を占めています。 アルバイトをしながら学ぶ理由として、仕送りなど家庭からの支援だけでは学費や生活費を賄えないことが挙げられます。 この調査結果によれば、アルバイトをしている昼間部の大学生83.8%のうち31.5%の学生が、家庭からの給付のみでは修学が不自由・困難...
2025.04.23 税務ニュース
2024年度税制改正では、103万円の壁の引き上げ以外にも目玉改正がありました。「特定親族特別控除」です。これにより、大学生の子が年150万円までバイトで稼いでも親は63万円の控除を受けられます。ただし思わぬリスクも。今回は特定親族特別控除のメリット・デメリットを解説します。 [template id="26982"] 特定親族特別控除とは?導入された背景を確認 特定親族特別控除とは、2025年度税制改正で新たに創設された控除制度です。要件に当てはまると、扶養している側は最大63万円の控除を受けられます。 たいていの子は、大学生になるとバイトをします。しかし、たくさん稼ぐわけではありません。稼ぎすぎると、扶養している親が63万円の扶養控除を受けられなくなり、所得税・住民税が増えてしまうからです。そのため、多くの大学生の子は年末近くに就業調整をして103万円以内に抑えようとしていました。 画像引用:【2025年度(令和7年度)税制改正(その1)】103万円の壁の引き上げは123万円に!いつから?大学生のバイト「103万円→150万円」の控除も解説 そうなると企業が困ります...
2025.04.18 税務ニュース
令和7年度税制改正では、基礎控除や給与所得控除がそれぞれ10万円ずつ引き上げられたことにより年収の壁が103万円から123万円となりました。その一方で、実は新たな税金が創設されました。それが、今回ご紹介する「防衛特別法人税」です。 防衛特別法人税とは何か、誰が納める必要があるのか、どれくらい税負担が増えるのか、また防衛特別法人税で増える税収について1つずつ順番に解説します。 1. 防衛特別法人税とは? 令和7年度税制改正において、国際環境の変化等に対応し、防衛力強化に係る財源を確保するための税制措置が行われることとなりました。具体的にはこの防衛力強化のための財源確保は、法人税とたばこ税から行われます。所得税から徴収するとの議論もありましたが、結果的に令和7年度改正では見送られることとなりました。 この法人から徴収する税がこの度新設された「防衛特別法人税」です。 2. 防衛特別法人税は誰が納める? 防衛特別法人税を納める義務があるのは、法人税を納めている法人です。 大企業、中小企業関係なくすべての法人税を納める法人に対して課税されます。 (注)法人には、人格のない社団や法人...
2025.04.08 税務ニュース
奨学金返還支援制度をご存知でしょうか。企業が社員の奨学金を肩代わりする制度です。採用メリットにつながるだけでなく、企業と社員の節税にもなります。今回は、企業が社員の奨学金を肩代わりすることによるメリット・デメリットを解説します。 奨学金返還支援制度とは 奨学金返還支援制度(奨学金代理返還制度)とは、雇用主である企業が従業員の借り入れた奨学金を代わりに返済するというものです。2021年4月から、日本学生支援機構(以下「JASSO」)が始めました。 従来、奨学金の返済は、借りた本人が返済するしか方法がありませんでした。奨学金の返済は基本的に、学校を卒業したらすぐに始まります。この返済負担が、新社会人にとっては重くのしかかっていました。 社会人1年目の給料はそう多くありません。また、最近は非正規雇用も増加し、より少ない収入で暮らさざるを得ないケースが増えています。一方、大学などの学費は高くなる傾向にありました。こういったことから、奨学金返済に苦しむ人が増えました。 一方、少子高齢化により企業では優秀で若い人材の確保が困難になっています。双方の問題解決として今、奨学金返還制度が注...
2025.03.24 税務ニュース
所得税の確定申告は今年3月17日(月)ですが、個人の消費税の申告期限は3月31日(月)となっています。「まだ時間がある」。そう言ってホッとする方もいるでしょう。しかし申告書を提出する前にご用心。その内容であっているでしょうか。今回は、個人事業主がうっかりしやすい消費税の申告のポイントを解説します。 個人の消費税の計算対象期間と申告期限はいつ?誰が申告すべき? まず、個人の消費税がどうなっているかを確認しましょう。 計算対象期間と申告期限 個人の消費税の申告するにあたり、消費税の計算が必要となります。このとき、いつの分の消費税を計算すればいいのでしょうか。基本的に、毎年1月1日から12月31日までの1年間となります。ただし、年の途中で開業した場合、その開業したときから年末までの間の消費税を計算することになります。 そして個人の消費税の申告と納税の期限は、計算対象期間となる年の翌年3月31日です。この日が土日祝日に重なった場合、その次の最初の平日が期限となります。 まとめると、次の図のようになります。 誰が申告すべきか 消費税を申告して納めなくてはならない個人は、次の①と②...
2025.03.20 税務ニュース
近年、フリーランスや個人事業主も活用できる資金調達手段として注目されているクラウドファンディング。何回かの連載で、フリーランスや個人事業主が知っておきたいクラウドファンディングのしくみと税金について解説します。 第6回では、クリエイターやアーティストにお馴染みの「パトロンサイト」や「投げ銭」と、寄付型クラウドファンディングの違いにスポットをあててみましょう。 クリエイターの資金調達方法 クリエイターやアーティストが活動を継続するためにはお金が必要です。 クリエイターやアーティストの資金調達の手段として、たとえば、pixivFANBOX(ファンボックス)やPatreon(パトレオン)などの「パトロンサイト」や、YouTubeのスーパーチャット(スパチャ)などのオンラインの「投げ銭」が挙げられます。 「パトロンサイト」とは、クリエイター支援プラットフォームです。 パトロン(patron)とは後援者や支援者を意味し、「パトロンサイト」では、クリエイターがコミュニティを作成・運営し、限定作品や先行情報などを自身のファン(愛好者)に向けて公開・発信することができます。「パトロンサイ...
2025.03.06 税務ニュース
令和7年度税制改正では、数ある「年収の壁」のうち「103万円の壁」の引き上げが注目されました。 税制改正は、どのようなプロセスで、そしてどのような視点で行われるのでしょうか? 本コラムでは、税制改正のしくみについて解説します。 税制改正とは? 税金の制度(税制)の見直しを行うことを、税制改正といいます。 税制改正は、基本的には毎年実施されます。 税制改正が必要な主な理由は、(1)社会変化に対応するため、(2)税制をアップデートするための2つです。 つまり、税制は、税負担の公平確保などの税金のルールに関する理論に沿いつつ、少子高齢化、グローバル化、家族構成や働き方の変化などの社会変化に対応できるよう、そのしくみについて不断に見直すとともに、税金の特別ルールである租税特別措置についても、絶えずそのあり方(制定・廃止・期限延長など)が検討されているのです。 税制改正のプロセス 税制改正は、どのようなプロセスで実施されるのでしょうか? まず、4月ごろ、政府税制調査会が開催され、内閣総理大臣の税制改正についての基本的な考え方に基づいて、当面または中長期の課題について、秋まで審議され...