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2022.10.26 社会保険ワンポイントコラム
河野デジタル相は10月13日、記者会見にて「現在の健康保険証を廃止し、マイナカードと一体化した『マイナ保険証』を原則とする」という政府の方針を発表しました。2024年秋以降、病院での診療や薬局での薬の購入は原則、健康保険証と一体化したマイナンバーカードで行われることになります。現行の健康保険証は使えなくなるのです。 マイナンバーカード一体化の背景 健康保険証とマイナンバーカードの一体化を言い換えると「マイナンバーカード所持の義務化」です。日本は国民皆保険制度を採用しており、健康保険への加入は義務付けられています。加入の事実を示すのが健康保険証なのですが、「健康保険証=マイナンバーカード」になれば、健康保険に加入している人全員、マイナンバーカードを持つ必要が生じるのです。 なぜ政府は、このような方針を打ち出したのでしょうか。背景には次の2つがあります。 ポイント事業をしても取得率が50%未満 1つ目の理由は「マイナンバーカードがなかなか普及しないから」です。2016年1月にマイナンバー制度(社会保障・税番号制度)がスタート、同時にマイナンバーカードの交付が始まりました。6年超が...
2022.10.05 社会保険ワンポイントコラム
テレワーク(在宅勤務)が急激に普及した一方で、課題も明らかになってきました。今回はその一つである「つながらない権利」についてご説明させていただきます。 「つながらない権利」とは 「つながらない権利」とは、従業員が勤務時間外に、仕事上の電話・メールなどの一切の連絡を拒否できる権利のことをいいます。つながらない権利は、海外で先行して議論されていますが、日本でも厚生労働省「テレワークの適切な導入及び実施の推進のためのガイドライン」等で明示されるようになりました。 テレワークは、オフィスでの勤務に比べて、働く時間や場所を柔軟に活用することが可能であり、通勤時間の短縮及びこれに伴う心身の負担の軽減による業務効率化につながり、それに伴う時間外労働の削減等、労働者にとってメリットがあると言われています。一方で、働く時間や場所が変わったことで、メールや電話等が時間外等にも増え、労働者の生活時間帯の確保に支障が生じてしまうという課題も増えてきました。 そこで、「つながらない権利」を守るために企業がとるべき具体的な行動対策としては、次のような手法が考えられますので、ご参考ください。 &nbs...
2022.09.26 社会保険ワンポイントコラム
様々な企業へ研修に伺う中で、よく聞く悩みの一つが「若手が育たない」ということです。そこには世代間ギャップや育成システムの欠如等、別の課題もあるものの、入口段階である採用の影響は大きく、ここで失敗すると後々大きな損害をもたらします。「採ってはいけない人材」とは、企業存続の上で悪影響を及ぼす可能性のある人材をいいます。職場の上司の仕事を阻害し、周りの人間のモチベーションを下げ、企業ブランドを傷つける、そのような人材はあらかじめ採用しないよう気をつける必要があります。今回はどのような人材に注意が必要なのか、またその見極め方についてお伝えします。 問題と感じる社員の共通点 大学生の就活支援をしている中で感じることは、内定を取れる学生は何社も内定を取り、逆に取れない学生は全く取れないという二極化です。それぞれ企業が求める人物像は異なるはずなのに、どうしてこのようなことが起こるのでしょうか。それは企業側が欲しい人物像に共通点があるためです。また、どの企業でも「問題と感じる社員」にも共通点があります。 当たり前の行動ができない人材 まず、社会人としての当たり前の行動ができない人材です。新入社...
2022.09.08 社会保険ワンポイントコラム
働き方改革の一環として改正された育児介護休業法が、今年4月から順次施行されています。10月は産後パパ育休とも呼ばれる休業制度の影響で男性の育休取得が頻繁に取り上げられ注目されていますが、性別に関わらずすべての育休取得者に影響する改正も含まれています。4月施行の内容に加え、10月から何が変わるのかもきちんと押さえておきましょう。 出生時育児休業(産後パパ育休)の新設 10月の施行で最も大きな改正は、出生時育児休業の新設です。これは、出生後8週間以内に4週間まで取得できる育児のための休業です。この「出生後8週間」という期間は、出産した女性にとっては産後休業の期間です。そのため、多くのケースでは男性が取得することが想定され、「産後パパ育休」とも呼ばれています(以降、「産後パパ育休」)。出生後8週間を境に、8週間までを「産後パパ育休」、8週間からを「育児休業」、と呼び名が変わることも押さえておきましょう。 また、産後パパ育休の新設に伴い、従来あった「パパ休暇」は9月30日をもって廃止されます。 産後パパ育休の概要は以下の通りです。 対象期間 子の出生後8週間以内に4週間まで取...
2022.08.31 社会保険ワンポイントコラム
確実に法令を遵守するために 労働関係法令には、働きやすい職場環境をつくることなどを目的に「事業主は、~推進者を選任するよう努めなければならない」というような条文が多くあります。「努めなければならない」ですので義務ではなく、努力義務となります。ただでさえ、遵守義務が求められる法律が多い中で、努力義務となるとそこまで手が回らないと感じるかもしれません。 しかし、法律で多くの義務が定められているからこそ、「~推進者」を選任することで、その義務を遵守するための取組を確実に行うことへとつながっていきます。 労働関係法令で定める「~推進者(管理者)」 今回は、各労働関係法令で定める①~⑥の「~推進者(管理者)」の内容をご紹介します。 それぞれの内容で示されている『機能するためのポイント』もぜひご参考ください。 ①高年齢者雇用等推進者 【法律】高年齢者雇用安定法(第11条) 【主な役割】高年齢者雇用確保措置等を推進するため、作業施設の改善その他の諸条件の整備の業務 ~機能するためのポイント~ 「エイジフレンドリーガイドライン」を遵守しよう! 令和2年3月に、厚生労働省が策定した「高年齢労働者...
2022.08.19 社会保険ワンポイントコラム
前回は「東海道新幹線の誕生~異分野の技術者とサーバント・リーダー」と題して、戦後日本復興のシンボルともいえる東海道新幹線が異分野の若手技術者と、それを支えたサーバントリーダーとの相乗効果によって誕生したことをお話しました。そして、現代のような先行き不透明な時代にも、このような経験則が通用するであろうことを説きました。今回は、その続編として、他の「イノベーション」の例を挙げながら、「イノベーション」を起こすために最も大切な条件とは何なのかを解説していきます。 シュンペーターのイノベーション イノベーションの父とも言われる経済学者のヨーゼフ・シュンペーターは、「イノベーションとは新結合(New Combinatin)」だと述べています。つまり、「イノベーション」は、「無」から起こるのではなく、「既存の知(すでに保有している)」と「既存の知(まだ保有していない)」が結びつくことによって生まれる「新しい知」のことであるという意味です。 ビートルズの誕生もイノベーション 興味が湧くイノベーションの例を紹介しましょう。筆者の世代にとっては、音楽の神様ともいえる「ビートルズ」の誕生秘話で...
2022.08.11 社会保険ワンポイントコラム
1960年代に日本は第3次産業が最も多い割合を占める国となりました。以来第3次産業の割合は増え続け、それとともに労働者のメンタルヘルス不調が産業衛生の大きな問題となっています。今回はメンタルヘルス不調の社員を早期発見するコツについてお話しします。 ストレスチェックは目的が違う 最初に強調しておきたいのは、ストレスチェック制度はメンタルヘルス不調の早期発見のためにあるわけではないということです。同制度の目的は二つです。まず受検した方が自分自身にストレスが溜まっているかどうかを確認すること。ストレスは自分自身で気づいていないことも多いからです。第二に、ストレスの高い従業員が多く存在する部署等があれば、これをきっかけに原因の解明や改善につなげることです。 着目点はKAPEや「2週間ルール」 ではどうやって早期発見すればいいのでしょうか。産業保健の世界ではKAPEを重視するべきだとされています。 K:勤怠=欠勤、突発休み、遅刻、早退など勤怠の乱れ A:安全=職場で安全行動をとっているか P:パフォーマンス=パフォーマンスが低下していないか E:影響=周囲への悪影響を及ぼしていないか 勤...
2022.07.15 社会保険ワンポイントコラム
大企業においては、2010年4月から月60時間超の時間外労働に対する割増賃金率が25%から50%に引き上げられておりましたが、いよいよ来年4月から中小企業にも適用されます。法改正の内容と必要な対応について解説します。 割増賃金とは 使用者は、原則として労働者に、1週間に40時間、1日に8時間(法定労働時間)を超えて労働させてはならず、また、毎週1日(または4週4日)以上の休日(法定休日)を与えなければならないとされています。(労働基準法第32条、同法35条) ただし、当該事業場で労働基準法第36条による時間外・休日労働に関する協定(いわゆる36協定)を締結した場合は、法定労働時間を超えて、または法定休日に労働させることができるとされています。そして、使用者が時間外・休日労働をさせた場合は、労働者に対して、通常の賃金を割増した賃金(割増賃金)を支払う必要があります。また、午後10時から午前5時の深夜時間帯に労働させた場合も、深夜労働に対する割増賃金の支払いが必要になります。 その際の割増率を「割増賃金率」といい、労働基準法第37条で次のように定められています。 割増賃金率 ...
2022.07.01 社会保険ワンポイントコラム
社員に賞与を支給した場合、必ずしも賞与の全額に社会保険料がかかるとは限らない。保険料計算の基になる標準賞与額には、保険料賦課の限度を定める「上限額」があるからである。今回はこの点を整理しよう。 厚生年金は「暦月で150万円」が上限 企業が社員に賞与を支給した場合、賞与にかかる厚生年金や健康保険の保険料は、支給額の1,000円未満を切り捨てた標準賞与額に保険料率を乗じて決定される。ただし、標準賞与額には上限額が定められている。 厚生年金の場合、標準賞与額の上限額は150万円である。仮に、200万円の賞与が支給されても標準賞与額は150万円とされ、この額を基礎に保険料額が決定される。つまり、150万円を超過する部分には保険料がかからないわけである。 なお、賞与が同一月に複数回支給された場合には、標準賞与額の上限額は賞与を支給するたびに適用されるのではなく、1カ月の総支給額に対して適用される。 例えば、7月10日に100万円、同月30日に100万円の賞与が支給されたとする。このケースでは、1回の賞与支給額はいずれも、標準賞与額の上限額に満たない金額である。 しかしながら、...
2022.06.08 社会保険ワンポイントコラム
最近のインターンシップの傾向 日本労働組合総連合会「入社前後のトラブルに関する調査2022」によりますと、卒業後に最初に就職した企業を離職した人の離職理由の1位は、「仕事が自分に合わない」とのことです。企業情報や労働条件は就職活動中に調査しているかと思いますが、仕事が合うかどうかは体験してみないと分かりません。 最近では学生にとって一般的になってきたインターンシップ(職業体験)はどのような傾向にあるのでしょうか。以下に、三つの統計結果をご紹介させていただきます。 ①「マイナビ2023年卒インターンシップ・就職活動準備実態調査」によりますと、インターンシップ等への参加意欲は、55.9%が「絶対に参加したい」、38.1%が「できれば参加したい」と回答し、94.0%もの学生に参加意欲があり、一人当たり平均6.6社に参加していることが分かります。 ②経済産業省産業人材政策室「学生・企業の接続において長期インターンシップが与える効果についての検討会調査報告」によりますと、期間が最も長いインターンシップ実施企業に入社する割合が高いということが分かります。また、参加したいインターンシ...
2022.06.02 社会保険ワンポイントコラム
就職みらい研究所(株式会社リクルート)の就職白書2022によると、2022年卒大学生、大学院生が内定を獲得した企業数は平均2.46社。就職活動を終了した理由は「内定を獲得した企業に入社したいと思ったから」と87.1%の学生が回答しているのに対し、「できるだけ早く内定を取得し、就職活動をやめたかったから」と答えた学生も27.8%います。 内定を出してから、入社式まで内定者をどう繋ぎ止めるか。「内定者フォロー」とは、内定を出した学生の内定辞退を防ぐために企業が実施する一連の施策のことをいいます。 内定者フォローの目的を再確認しましょう 内定フォローの目的は以下の3点です。 内定辞退を防ぐこと 早期に会社に馴染めるようにすること 早期退職を防止すること 入社後3年間で3割が辞めると言われていますが、現在は内定と同時に転職サイトに登録する若者も少なくないそうです。会社に対するこだわりの薄い学生が増えている中、企業側はどのような施策をとればよいのでしょうか。 Z世代は"会社に対して安心感が持てるかどうか?" まずはZ世代と呼ばれる内定者の特徴を押さえて...
2022.05.14 社会保険ワンポイントコラム
主な「発達障害」の分類 「発達障害」とは、生まれつきみられる脳の働き方の違いにより、幼児のうちから行動面や情緒面に特徴がある状態のことです。まず初めに、代表的な3つの「発達障害」の分類をご紹介します。 各障害の内容は、厚生労働省サイト「知ることからはじめよう みんなのメンタルヘルス 総合サイト」より抜粋したものです。 ① 自閉スペクトラム症 コミュニケーションの場面で、言葉や視線、表情、身振りなどを用いて相互的にやりとりをしたり、自分の気持ちを伝えたり、相手の気持ちを読み取ったりすることが苦手です。また、特定のことに強い関心をもっていたり、こだわりが強かったりします。また、感覚の過敏さを持ち合わせている場合もあります。 ② 注意欠如・多動性障害(ADHD) 発達年齢に比べて、落ち着きがない、待てない(多動性-衝動性)、注意が持続しにくい、作業にミスが多い(不注意)といった特性があります。多動性−衝動性と不注意の両方が認められる場合も、いずれか一方が認められる場合もあります。 ③ 学習障害(LD) 全般的な知的発達には問題がないのに、読む、書く、計算するなど特定の学習のみに困難が...
2022.05.02 社会保険ワンポイントコラム
もはや戦後ではない 筆者の生まれた1956年は「もはや戦後ではない」と経済白書で宣言された年です。「東海道新幹線」が東京~新大阪間で開業したのが、それから約10年後の1964年でした。まだまだ戦後の痕跡があちこちに見られ、ほとんどの道路は未舗装で、公衆衛生も黎明期でした。 この年は、「東京オリンピック」開催の年でもあったのですが、聖火リレーランナーを務めた従兄を沿道から応援した記憶が甦ってきます。さて、「新幹線」は英語でも通用するほど海外でも浸透し、日本の誇るべき資産となっていますが、開業前の東京~大阪間は「つばめ」や「こだま」といった特急電車で所要7~8時間でした。それが4時間(翌年からは3時間10分)に短縮されたわけですから、まさに「夢の超特急」だったのです。1964年は10月1日が「東海道新幹線」開業、10月10日に「東京オリンピック」開会式、と九州の片田舎にも彼方の羨ましい光景が白黒画面から飛び込んできました。 高速鉄道化は一大国家プロジェクト このような時代背景の中、当時70歳代の第4代国鉄総裁・十河信二氏と鉄道事故の責任をとって国鉄を辞していた50歳代の島秀雄氏の復...
2022.04.15 社会保険ワンポイントコラム
働き方改革の一環として改正された育児介護休業法が、今年4月から順次施行されます。 国の調査によれば、約5割の女性が出産・育児を機に退職しており、「仕事と育児の両立が難しかったから」が退職理由の約4割を占めています。また、夫の家事・育児時間が長いほど、妻の就業継続に繋がり、第2子以降の出生割合も高いとの結果も出ています。このように、育児と仕事の両立支援は、少子化の進む日本では重要な経営戦略の1つになりつつあります。まずは4月施行の内容をしっかりと押さえましょう。 妊娠・出産の申し出をした労働者に対する個別周知・意向確認 まず、妊娠・出産(本人または配偶者)の申し出をした労働者に対して、以下の措置が義務化されます。 1. 育児休業制度に関する以下の事項を個別に伝えること 育児休業・産後パパ育休に関する制度 育児休業・産後パパ育休取得の申し出先 育児休業給付に関すること 育児休業・産後パパ育休取得期間の社会保険料の取り扱い 2. 育児休業取得の意向を個別に確認すること ※産後パパ育休については、2022年10月1日から対象 これら2つの措置は、面談(...
2022.03.25 新型コロナウイルス関連情報
コロナ世代の若者が新入社員として入社する季節となりました。新入社員の健康管理について、主に「70歳まで働けるための健康管理」と「テレワークでの健康管理」について産業医の視点から解説します。 1.70歳定年時代~20代での健康管理がカギ 令和2年には70歳までの就業機会確保が義務化され、同年25歳から44歳までの働く女性の割合を77%から82%へ引き上げる第5次男女共同参画基本計画も閣議決定されました。定年も2025年からは65歳以上に引き上げられ、70歳までの就業確保機会の努力義務はやがて義務になる可能性が高いと考えられます。さらに、治療と就業の両立支援や障害者雇用についても政府は力を入れています。 すなわち、高齢者、女性、病人、障害者すべてが働く「国民総労働化時代」がやってきているのです。健康管理の面からみると最も重要なのは70歳、少なくとも65歳まで健康で本人の持っている能力を最大限に生かせるような健康管理体制を作ることでしょう。 人は老います。20代の頃は多くの方は健康です。しかし、悪い生活習慣や、わずかであっても検査値の異常をそのまま続けていれば、徐々に影響が積され...
2022.03.16 社会保険ワンポイントコラム
令和4年4月から、年金手帳が廃止されることをご存じだろうか。今回は、年金手帳の廃止に伴う社会保険事務上の留意点を整理してみよう。 役目を終えた「年金手帳」 年金手帳とは、個々人の基礎年金番号を通知する目的で発行される青い小冊子である。 元来、年金手帳は年金に関するさまざまな個人情報も記載できるよう、冊子形式で発行されてきた。しかしながら、現在では年金に関する個人情報はシステム管理されているため、手帳に記載する必要性が低下している。 また、従来、年金関係の手続きでは、手続き用紙に記入した基礎年金番号を確認するため、年金手帳の添付を求められることが多かったが、現在では手続き用紙にマイナンバーを記入すれば基礎年金番号の記入は不要で、年金手帳の添付も必要ない。 このような環境変化を踏まえ、令和4年4月からは冊子形式の年金手帳の発行をやめ、「基礎年金番号通知書」という書面の発行に変更されることになった。 今回の変更に伴い、社会保険事務上は以下の点に留意をしたい。 ① 「年金手帳」の代わりに「基礎年金番号通知書」が発行される 令和4年4月からは、20歳になったときや初めて厚生年金に...
2022.03.14 社会保険ワンポイントコラム
はじめに 今、国では「全世代型社会保障(=すべての世代に給付やサービスの対象を広げ、すべての世代が負担能力に応じて、負担し、支えあう仕組み)」を最重要課題として位置づけ、そのための優先施策に高齢者雇用の推進を掲げています。先進諸国中、最も速いスピードで少子・高齢化が進んでいる日本。労働力確保のためにシニア世代の活躍は不可欠です。 国民一人当たりの負担を抑えつつ、必要な社会保障ニーズを充足するためにも、できるだけ多くの高齢者が働き、給付を受ける側から負担する側に回ってもらう必要があります。そんな中で生まれた高齢者雇用推進改革のひとつ「マルチジョブホルダー制度」。今回は、マルチジョブホルダー制度の概要とポイントについて解説します。 マルチジョブホルダー制度とは? 雇用保険は、メインの勤務先での“1週間の所定労働時間20時間以上”であって、かつ、31日以上の雇用見込み等の要件を満たすことで加入できます。この「週20時間以上の判定」が、今まではひとつの勤務先のみの算定でしたが、今回の改正により、複数の勤務先を合算して算定できるようになりました。つまり、複数の仕事を掛け持ちしているケース...
2022.02.28 社会保険ワンポイントコラム
出産・育児等による労働者の離職を防ぎ、希望に応じて男女ともに仕事と育児等を両立できるようにすることを目的とし、2022年4月1日から3段階で育児・介護休業法が改正されます。育児休業取得率は、女性は8割台で推移している一方、男性は、2020年で約13%と女性よりも低い水準であるものの、上昇傾向にあるようです。 しかし、育児休業の取得期間は、女性は9割近くが6か月以上となっている一方、男性は8割が1か月未満となっています。月末日を含んだ短期間の育児休業を取得するとその月の給与や賞与から控除される社会保険料が免除されますので、短期間の育児休業の際は月末日を含むものが多いようですが、今年、保険料免除制度の改正がありますので、注意が必要です。 育児休業中の社会保険料はどうなる? 育児休業中の社会保険料については、健康保険法第159条及び厚生年金保険法第81条の2の定めにより、育児休業をする被保険者を雇用する事業主が、保険者等(協会けんぽ等)に申し出ることにより、被保険者・事業主、両方の社会保険料負担が免除されます。 社会保険料が免除される期間は、「育児休業等を開始した日の属する月から...
2022.02.21 社会保険ワンポイントコラム
最近はソーシャルメディア(SNS、ホームページ、ブログ、掲示板及び動画共有サイト等のインターネット上で情報発信や情報交換ができるメディアの総称。)を利用して個人でも自由に情報発信を行うことができるようになりました。企業としては、うちの従業員は秘密情報を漏洩するはずはない、私的なことまで管理することは難しいというのが、本音ではないでしょうか。 しかしながら、私的なソーシャルメディアの利用を巡ってのトラブルも増加傾向にあります。モラルのないソーシャルメディアへの故意の投稿により、トラブルになり、結果的に倒産してしまう企業もあります。これからは、故意ではなく、誤って情報を発信してしまうことも考慮して、企業においてもその事前対策が望まれるところです。 そこで、企業としては、従業員教育をしたり、誓約書の提出を義務付けたり、就業規則等にて周知することで防ぐことが可能になります。企業の公式なソーシャルメディアに記事を掲載する前に、第三者が記事を確認する仕組みも必要かと思います。 パソコン等のモニタリングやログ管理 モニタリングやログ管理の目的は、従業員を監視することではありません。従業員...
2022.01.28 社会保険ワンポイントコラム
70歳までの就業確保措置を求められる「高年齢者雇用安定法の改正」が、2021年4月から施行されました。 働く意思意欲・能力のある高年齢者が、その能力を十分に発揮できる環境を整備するため、従業員が70 歳になるまで何らかの就業機会を確保するよう努めることが事業主に求められています。 主な改正内容とポイントとは 改正前の高年齢者雇用安定法では、定年を定める場合の最低年齢を60歳とし、以後も65歳までは雇用確保措置を講じるよう企業に義務付けられていました。今回の改正では、さらに「70歳までの就業機会確保の努力義務」が課せられました。 対象となる事業主 定年を65歳以上70歳未満に定めている事業主 65歳までの継続雇用制度(70歳以上まで引き続き雇用する制度を除く)を導入している事業主 対象となる措置 今回の改正により、次の(1)~(5)のいずれかの措置(高年齢者就業確保措置)を講じる努力義務が発生します。 (1)70歳までの定年引き上げ (2)定年制の廃止 (3)70歳までの継続雇用制度(再雇用制度・勤務延長制度)の導入 (4)70歳まで継続的に業務委託契約を締結する制度の...